「道悪」「京都適性」の差が如実に表れた春のグランプリ。ブローザホーン&菅原明良騎手の”人馬一体”が悲願成就【宝塚記念】

AI要約

ブローザホーンが宝塚記念をGⅠ初制覇し、菅原明良騎手、吉岡調教師も初制覇を果たした。

レースは外ラチ沿いを追い込んだブローザホーンが2着のソールオリエンスに2馬身差をつけて快勝した。

雨の影響や18年ぶりの京都開催、コース適性などがレースを予測不能なものとし、プラダリアやドウデュースなどが位置付けとして注目された。

「道悪」「京都適性」の差が如実に表れた春のグランプリ。ブローザホーン&菅原明良騎手の”人馬一体”が悲願成就【宝塚記念】

 6月23日、上半期の総決算となるファン投票レースの宝塚記念(GⅠ、京都・芝2200m)が降雨のもと「重」の馬場状態で行なわれ、単勝3番人気のブローザホーン(牡5歳/栗東・吉岡辰弥厩舎)が外ラチ沿いを豪快に追い込み、2着となった7番人気のソールオリエンス(牡4歳/美浦・手塚貴久厩舎)に2馬身差を付けて快勝。ブローザホーンはもちろんのこと、菅原明良騎手、吉岡調教師もGⅠ初制覇となった。

 3着には大阪杯(GⅠ、阪神・芝2000m)の覇者で5番人気のベラジオオペラ(牡4歳/栗東・上村洋行厩舎)が粘り込み、4~5着には途中から先頭を奪った6番人気のプラダリア(牡5歳/栗東・池添学厩舎)、大阪杯で2着した4番人気のローシャムパーク(牡5歳/美浦・田中博康厩舎)が健闘した。

 なお、オッズ2.3倍の1番人気に推されたドウデュース(牡5歳/栗東・友道康夫厩舎)は道中、インの苦しい位置での競馬を強いられたこともあり、内目を突いた直線でも伸びを欠いて6着に敗れた。また、オッズ3.7倍の2番人気となった昨春の天皇賞馬ジャスティンパレス(牡5歳/栗東・杉山晴紀厩舎)は勝負どころで置かれてしまい、10着に大敗した。

 土曜日の最終レースあたりから降り出した雨は、その後、断続的に降り続け、最終レースは「良」で施行された京都・芝コースの馬場状態だが、日曜日の第4レース(芝1600m)は「重」まで悪化。メインの宝塚記念まで表示は「重」のままだったものの、レースが始まるや否やスコールのような激しい雨に見舞われて、出走馬は最後まで天候の成り行きに翻弄された。

 加えて今年は、ディープインパクトが勝った2006年以来18年ぶりとなる京都開催。コース適性も勝利を手にするための重要なファクターとなったため、一筋縄ではいかないレースとなることは充分に予測された。

 ちなみに、「道悪」「京都適性」という二つの重要ポイントから推奨した主軸は、6番人気のプラダリアと、3番人気のブローザホーンの2頭とし、日本での道悪対応力が未知数のドウデュースは狙いを下げるという方向で結論を出したが、ほぼその通りの結果となったことは、筆者としては以降の自信になる内容であった。