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審判にボール当たって軌道が変わった? 名古屋グランパス、山下主審らに詰め寄り猛抗議 試合4分近く中断
名古屋は永井謙佑のゴールで先制するも、湘南に追いつかれ引き分け。
判定に対する抗議で試合が中断し、チームの動揺は消えず苦しむ展開。
永井やチーム全体がセットプレーの改善や攻撃の多様性を模索する中、指揮官も新戦術に挑戦する姿勢を見せる。
![審判にボール当たって軌道が変わった? 名古屋グランパス、山下主審らに詰め寄り猛抗議 試合4分近く中断](/img/article/20240616/666eec6b0809b.jpg)
◇16日 J1リーグ第18節 名古屋1―1湘南(豊田スタジアム)
名古屋はFW永井謙佑(35)のゴールで先制したものの、湘南に追い付かれて引き分けた。
動揺と戸惑いがイレブンに広がったのは、1―0の後半15分。湘南のGK宋範根(ソン・ボムグン)が蹴り出したボールに、MF稲垣がなぜか逆を取られて速攻を受ける。その流れから、湘南のMF小野瀬に同点弾を浴びた。
審判にボールが当たって軌道が変わったのなら、その時点からプレー再開となりノーゴールではないか―。グランパスイレブンと長谷川監督は、山下良美主審と井上第4審に詰め寄り猛抗議する。試合は、4分近く中断した。
判定の是非はともかく、チームに生まれた動揺は容易には消えなかった。「チーム全体としてふわふわしていた。自分としてはそこを切り替えてやれればよかった」と森島。それまでが理想的だっただけに、苦しむ発端となった失点が悔やまれる。
前半33分にはMF吉田の右クロスにFW永井が走り込んで右足シュート。「はる坊(吉田)がいいクロスをくれた。うまく合わせて決められた」と、手応えを語る。1―0の間はグランパスがチャンスをつくり、試合を手中にしていた。
ホームは2戦続けて、降格圏に沈んでいた相手に2点目が出ずドロー決着。永井は「セットプレーをうまく得点につなげられるようにやっていきたい」とも話し、チーム全体で試行錯誤すると語った。
その姿勢は指揮官も同じ。12日の天皇杯・JAPANカレッジ戦(豊田ス)終盤でロングボールに頼りきって敗れた反省から「変なメッセージが伝わってしまっても嫌」と山岸とパトリックの併用を回避。久保と榊原を使いエリア内へ入る攻撃を試した。勝負のあやを他者に委ねないためのトライアンドエラーを、続けなければならない。