木村武史、レクサスRC F GT3で挑む6回目のル・マン24時間に自信あり「ひさびさに手ごたえがありますよ」
フランスのサルト・サーキットで行われている第92回ル・マン24時間耐久レース。木村武史がレクサスRC F LMGT3で参戦し、決勝レースに向けて自信を示している。
木村はジェントルマンドライバーとして知られ、2019年からル・マン24時間に挑戦。今年はアコーディスASPチームで参戦し、速さを見せているものの予選で10番手となり、決勝は5列目からスタートする予定。
木村は今回のル・マンに自信を持ち、雨が降ればチャンスがあると述べており、トラブルさえなければ期待が高まる状況。
6月12~16日、フランスのサルト・サーキットで行われている第92回ル・マン24時間耐久レース。LMGT3クラスには5人の日本人ドライバーが参戦しているが、アコーディスASPチームの87号車レクサスRC F LMGT3をドライブする木村武史は、決勝レースに向けて自信をみせている。
東京・丸の内の収益不動産のプロフェッショナル企業である株式会社ルーフの代表取締役であるとともに、ジェントルマンドライバーとして飽くなきレース挑戦を続ける木村は、2019年から毎年ル・マン24時間に挑戦。今季WEC世界耐久選手権では、その手腕を買われレクサスを走らせるアコーディスASPチームに移籍しシーズンを送っている。
6回目の挑戦となる今季のル・マンは、フリープラクティスから速さをみせているが、6月12日のクオリファイ・プラクティスでは10番手でハイパーポール進出はならず。6月15日にスタートする決勝レースではクラス5列目からスタートを切ることになった。
ただ木村は、テストデーから今回のル・マンに自信をみせている。2日間のフリープラクティスと予選までの感触を聞くと「けっこう良いんじゃないでしょうか」と手ごたえを語った。
「一発のスピードではマクラーレンが速いと感じましたが、レースラップについては悪くないと思います。ひさびさに手ごたえがありますよ」
木村がこうして自信をみせるときは、いつも必ず根拠がある。レクサスRC F GT3はスーパーGT等他のレースでも同様だがダウンフォースがあり、中高速コースで速さを発揮する特性がある。ル・マンも同じコース特性で、レースに向けて「もちろん優勝を目指していきますし、もし雨が降ったらかなりチャンスがあると思います」とその根拠を語った。
「雨が降ると、タイヤが冷えてしまいますよね。ル・マンは公道部分が多く、タイヤに荷重をかけられなくなってしまうんです。タイヤが温まりにくくなり、特にブロンズドライバーはグリップを感じられなくなって苦戦してしまうんです。しかしレクサスは重心が高く車両重量があるので、面圧がかかりやすいクルマのひとつなんです。温められやすくなると期待しています」
「ダンプ路面でスリックに熱が入れやすくなると思いますし、第2戦のイタリアでもダンプのときは非常に速かったんです」
唯一懸念されるのはトラブル。フリープラクティスでは87号車、僚友の78号車にトラブルが出ており、木村も「トラブルが心配です」という。しかし、トラブルさえなければドライバーの実力を考えてもかなり期待度は高い。ル・マンの経験も多くなっている木村だけに、そろそろ大きな結果を期待したいところだ。
[オートスポーツweb 2024年06月15日]