パリ五輪サッカー選手の登録数増での利点 選手選考でもプラス…FIFAがIOCへ要望

AI要約

パリ五輪でサッカー代表選手の登録人数を拡大する要望がFIFAからIOCに提出された。

登録人数の増加により、選手のリスク低減や選考の幅が広がる利点がある。

増えた枠により、急な負傷や疾病の際に対応がしやすくなるなど、プラス面が多い。

 パリ五輪でサッカー男女代表の選手登録数を巡り、国際サッカー連盟(FIFA)が国際オリンピック委員会(IOC)に対して18人から22人への拡大を要望していることが6日、関係者への取材で分かった。

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 登録選手が18→22人に増える利点は多い。21年東京大会直前、選手枠の拡大が決定した際、当時の森保監督が「選手のけがのリスクも低くなるし、プレーヤーズファーストの観点ではいい」と歓迎していた。

 当初の規定であれば、初戦の24時間前以降は選手の入れ替えができない。負傷や病で起用できない選手は、24時間前に登録から外す決断が多かった。東京五輪の直前に負傷したMF三笘薫も外れる可能性があったが、登録が22人に拡大されたことで大会後半に復帰し、1得点と結果を残した。南アフリカの選手が新型コロナに感染した例があった。登録枠増となれば、“有事”に対応できる。

 選手選考でもプラスだ。18人枠では複数ポジションをこなせる選手が重宝されるが、プラス4人ならドリブラーやFKキッカーなど「一芸」に秀でたスペシャリストを招集可能になる。気温30度に迫る真夏のフランスで連戦を行う選手をローテーションし、負担減が見込める。(サッカー担当キャップ・星野 浩司)