水原一平事件に「終止符」翌日、大谷翔平が再出発の15号 161キロ剛速球を粉砕、全米が注目「天才対決」は

AI要約

ドジャース・大谷翔平投手がパイレーツ戦で15号2ランを含む活躍を見せた。米大リーグの怪物対決で注目を集めた初対決は大谷が勝利し、球場制覇にも一歩近づいた。

大谷は100マイル超の直球を打ち返し、キャリア初の本塁打となる15号2ランを放った。大谷はスキーンズ投手に打ち勝ち、真っ向勝負を制した。

大谷は前通訳の水原被告の騒動に終止符を打ち、「前に進む」時が来たとの声明を発表。再出発を切った大谷は、バットで騒動に完全に終止符を打った。

水原一平事件に「終止符」翌日、大谷翔平が再出発の15号 161キロ剛速球を粉砕、全米が注目「天才対決」は

◆米大リーグ パイレーツ10―6ドジャース(5日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ=PNCパーク)

 ドジャース・大谷翔平投手(29)が「怪物対決」で豪快な15号2ランを放った。5日(日本時間6日)の敵地・パイレーツ戦に「2番・DH」でフル出場。3回に昨年のドラフト全体1位のP・スキーンズ投手(22)の100・1マイル(約161・1キロ)を中越えへ運んだ。100マイル超を本塁打にしたのはキャリア初。4日(同5日)に元通訳の水原一平被告(39)が有罪を認め、「前に進む」と声明を出した大谷にとって、再出発の一発となった。

 一塁を蹴ったところで大谷は右手人さし指を天に掲げた。7点を追う3回2死一塁。23年ドラフト全体1位の大物新人・スキーンズの100・1マイル(約161・1キロ)直球を105・6マイル(約170キロ)の打球速度で打ち返した。5戦ぶりの15号2ランはバックスクリーンへ。リーグトップに2本差と迫る一撃は、自身初めて160キロ超の球を捉えたアーチとなった。

 「怪物対決」を制した大谷は「素晴らしい球でしたし、最初の打席なんかあんまりいいスイングだったとは言えなかった」と相手をたたえた上で、「それを打てたのは良かった」。米通算186号の中で最速の球を捉えたことは「そもそも100マイルを投げる投手が少ないので。手応え自体はどれも変わらない」と冷静に受け止めた。

 MLB公式サイトが「天才対決」と特集を組むなど、全米が注目した初対戦。初回の第1打席は初球の101・3マイル(約163キロ)から3球連続の直球で空振り三振を喫した。同サイトのサラ・ラングス記者によると、トラッキングシステムが導入された08年以降、先発投手が3球とも100マイル以上で空振りを奪った三振は史上初。異次元のマッチアップは5回に右前打を放って3打数2安打2打点の大谷に軍配が上がった。

 天才が天才を育てた。米カリフォルニア州フラートン生まれのスキーンズは、同州アナハイムを本拠地とするエンゼルスで活躍する大谷に憧れた。大学まで投手と捕手の二刀流。「彼(大谷)の姿に感銘を受けたんだ。僕もやれるかもしれないと、ギリギリまで続けることができた」。大谷にはメジャーで初めて直球を本塁打にされた。それでも、「力と力の対決と呼んでほしい。こういう対戦のために試合があるんだ。彼には帽子を取って敬礼しないといけないね」と真っ向勝負に後悔は一切なかった。

 4日(同5日)には元通訳の水原被告が銀行詐欺などの罪を認め、大谷は「事件に終止符を打ち、前に進む時が来た」と声明を発表。一夜明け、バットで騒動に終わりを告げ、再出発を切った。PNCパークでは初本塁打。27球場目(現在の各本拠地では25球場目)の一発で“全球場制覇”にも一歩前進した。試合は敗れたが、昨季は月間15本塁打した6月の今季1本目。「いい日もあれば悪い日もある。良くなるように毎日やってます」。名勝負を機に、再び量産態勢に入る。