最下位の逆境で高卒ルーキーは奮起誓う…札幌MF原康介が終了間際弾「最低限の仕事はできた」

AI要約

北海道コンサドーレ札幌は、東京Vとの試合で後半アディショナルタイムに1点を挙げた高卒ルーキーMF原康介の活躍が際立った。

原は最低限の仕事をこなし、15分間のプレー時間で価値あるゴールを決めるなど、向上心を見せた。

チームは敗戦を喫したが、原はチームの逆境を乗り越えるために奮起を誓った。

最下位の逆境で高卒ルーキーは奮起誓う…札幌MF原康介が終了間際弾「最低限の仕事はできた」

[6.2 J1第17節 東京V 5-3 札幌 味スタ]

 点の取り合いで最後にスタンドを盛り上げたのは北海道コンサドーレ札幌だった。高卒ルーキーMF原康介が後半アディショナルタイム4分過ぎに一矢報いた。後半34分からの途中出場でゴール。「あの時間帯に入って、最低限の仕事はできた」と手応えを語った。

 要所で得点を返しながらも、守備の崩壊から5失点を招いた札幌。原は2-5で迎えた後半34分に投入された。3点差と苦しい展開のなかで後半アディショナルタイムに突入。しかし、高卒ルーキーは諦めなかった。

 後半アディショナルタイム4分過ぎ、MF長谷川竜也が粘りのタックルでボールを奪い、MF駒井善成がPA右まで入り込んでクロスを上げる。ファーサイドから全力疾走で走り込んできたのは原。「ここに入るしかないと思ったら、善成くんがいいボールを送ってくれた」。スピードを緩めることなく、渾身の力をボールに込める。ゴールネットに鋭く突き刺した。

 15分程度のプレー時間で価値ある1点。原は最低限の仕事と自己評価をしながら「2点目、3点目をもっと狙っていけたら」とさらなる向上心をのぞかせた。

 原は名古屋高の“背番号10”を着け、今年1月の全国高校サッカー選手権で躍動。初出場・名古屋高のベスト8進出に貢献した。その後、札幌のキャンプに参加して開幕直前にプロ契約。J1第2節で途中出場でデビュー。第4節にはチームの今季ファーストゴールとなるプロ初得点も記録した。ルヴァン杯2試合出場、リーグ戦は途中出場のみだが7試合出場。今節のゴールが2点目となった。

 自身の立ち位置を冷静に鑑み、いまは成長を続けている。「強度の部分はずっと課題だと思っている。そこに取り組んできて、最近少しずつだけど上がってきている自覚はある」。たしかな成長が自信につながり、敗戦濃厚の状況からゴールを生み出した。

 とはいえチームの敗戦は揺るがず、3-5と敗戦を喫した。しかし、原はこの一発を無駄にはしない。「もともと出ているメンバーが結果を出せていない中で、途中から入っていく僕たちや普段出番がない選手たちがどんどん流れを変えていけるようになったらいい」。最下位という逆境のなかで、ルーキーは奮起を誓った。