早大の7季ぶりVは「完全優勝」、小宮山悟監督「長らくお待たせしました」

AI要約

早大が慶大に連勝し、完全優勝を果たし、全日本大学野球選手権への出場が決定した。

明大の高須が最優秀防御率投手賞を初受賞し、早大の尾瀬が首位打者に輝いた。

小宮山監督が球場で優勝を喜び、捕手の印出がチームの特長や全日本選手権への意気込みを語った。

 早大が慶大に連勝し、7季ぶり47度目の優勝を果たした。全5カードで勝ち点を挙げる「完全優勝」を飾り、法大と並んでいた優勝回数も単独最多とした。早大は6月10日に開幕する全日本大学野球選手権(全日本大学野球連盟、読売新聞社主催)に9年ぶり15度目の出場が決定。同選手権は出場27チームが出そろった。

 早大は1点リードの五回、尾瀬(3年・帝京)の本塁打など6得点の猛攻で突き放した。リーグ戦の全日程が終了し、慶大は3位に終わり、明大が2位。最優秀防御率投手賞(読売新聞社制定)は明大の高須(3年・静岡)が1・38で初受賞した。首位打者は打率4割7分9厘で早大の尾瀬が獲得した。

 「長らくお待たせしました。選手たちが毎日、血のにじむような努力をしてくれたおかげ」。2019年の就任以来、2度目の優勝を決めた早大の小宮山監督は、球場のファンの前で感慨深げに語った。ナインにとっては入学後初めての天皇杯となった。

 捕手で主将の印出(いんで)(4年・中京大中京)はチームの特長について「勝ちへの執念や粘り強さ」と胸を張った。一回に先取点を許したが、二回に尾瀬の適時打などですぐに逆転。1点差に詰め寄られた直後の五回は、7安打を集めて一挙6点を奪った。

 慶大から2試合で20得点と打力に目はいくが、「四球をしっかり取ったり、エラーが少なかったりだとか、大々的には取り上げられない数字が今年はよかった」と印出。この日は無失策で、小宮山監督も「守備で勝った」と今季を振り返った。

 全日本選手権に向け、印出は「日本で一番の大学リーグだと証明したい」。東京六大学の看板も背負い、全国の頂を目指す。(岡花拓也)