国が買った新型コロナ飲み薬、8割廃棄の可能性

AI要約

国が購入した新型コロナウイルス感染症の飲み薬が未使用で残っており、廃棄される可能性があることが判明。

購入された薬の種類や数量、公定価格、使用期限などが明らかになり、一部は医療機関に配分されたものの全体の使用率は低い。

国が購入した飲み薬は3種類であり、うち1種類の使用率が特に低く、未使用分が多いことが分かった。

国が買った新型コロナ飲み薬、8割廃棄の可能性

 国が購入した新型コロナウイルス感染症の飲み薬計560万人分のうち、8割弱の約430万人分が5月時点で使われずに残っていることが分かった。現在は一般市場で流通しており、国が購入した薬は緊急時を除いて使われる予定がなく、使用期限を迎えれば廃棄される。国は各薬の購入額を公表していない。

 国が購入した新型コロナの飲み薬は、ゾコーバ(塩野義製薬)、ラゲブリオ(米メルク)、パキロビッドパック(米ファイザー)の3種類。1回の治療あたりの公定価格はそれぞれ約5万2千円、約9万4千円、約9万9千円になる。使用期限はゾコーバとラゲブリオは3年、パキロビッドパックは2年。

 国はゾコーバを2022年11月に100万人分、さらに翌月に100万人分を購入した。このうち、使用するために医療機関に配分されたのは約23万人分(11・5%)にとどまる。

 ラゲブリオは購入が160万人分で、医療機関への配分は約82万人分(51・3%)。パキロビッドパックは購入が200万人分で、医療機関への配分と不備があった製品との入れ替え分で合わせて約25万人分(12・5%)になっている。