2024年の梅雨は”短期集中型”?「期間は短く降水量は多い」予想…九州で大雨となり台風1号の発生も過去2番目に遅かった、2016年との共通点

AI要約

今年の梅雨は梅雨入りが遅く、梅雨明けが平年並みと予想され、梅雨の期間が短くなる見込みです。

降水量は多く、短期集中型の梅雨となる可能性が高く、雨への備えが必要です。

インド洋の熱帯域の影響で、対流活動が活発化し、短期集中型の梅雨が予想されます。

2024年の梅雨は”短期集中型”?「期間は短く降水量は多い」予想…九州で大雨となり台風1号の発生も過去2番目に遅かった、2016年との共通点

沖縄・奄美地方が梅雨入りし、本州付近も梅雨の時期が近づいてきました。2024年は「梅雨入りが遅く、梅雨明けが平年並み」と言われる一方、西日本の太平洋側では「期間中の降水量は多い」と予想されていて、“短期集中型”の梅雨となりそうです。

■今年は全国的に梅雨の期間が短くなる見通し

5月21日、沖縄・奄美地方が梅雨入りしたとみられると発表されました。沖縄地方は平年より11日ほど遅く、統計開始から5番目に遅い梅雨入りとなりました。同じく奄美地方も、平年より9日ほど遅い梅雨入りとなりました。

本州付近の梅雨入りを左右するのは太平洋高気圧ですが、今年は北への張り出しが弱いため、梅雨前線が本州にまで届かず、沖縄や奄美地方と同様に各地方とも梅雨入りは遅くなる見通しで、1週間ほど遅い6月中旬ごろに梅雨入りとなりそうです。

7月になると太平洋高気圧は次第に勢力を取り戻す見込みです。梅雨前線が高気圧に押し出されて日本列島から離れ、梅雨明けとなるのは平年と同じく7月の下旬ごろとなりそうです。そのため「梅雨入りが遅く、梅雨明けが平年並み」となる今年は梅雨の期間が短くなることが予想されます。

■梅雨の期間は短くも降水量は多い予想…”短期集中型”の梅雨に

梅雨の期間は短くなりそうですが、気象庁が発表した最新の3か月予報によると、梅雨の時期にあたる6月・7月の降水量は、西日本の太平洋側を中心に降水量が平年よりも多くなる可能性がありそうです。

したがって、今年の梅雨は雨の降り方が強い日が多く、例年と比べると“凝縮された短期集中型の梅雨”になることが考えられます。梅雨の時期は、線状降水帯などの集中豪雨により毎年のように災害が発生しています。今年の梅雨は例年以上に雨への備えをすすめてください。

■短期集中型の梅雨となる原因はインド洋にあり?

今年の梅雨はなぜ短期集中型になるのでしょうか。原因ははるか遠くのインド洋にありました。

現在インド洋の熱帯域では、海面水温が平年より高い状態が続いています。海面水温が高い分空気中にたくさんの水蒸気が供給され、対流活動(雲が発生し雨が降ること)が活発になっています。