金属高騰が背景か 消火ホースの真鍮製「管鎗」 富士見町内で29本盗難 長野県

AI要約

長野県富士見町内で消火ホースの金属製ノズル「管鎗」が29本盗まれた事件が発生。

盗まれた管鎗は主に富士見高原リゾート内の別荘地で見つかり、真鍮製のものが多かった。

町は被害に遭った格納箱の点検と再配備を行い、警察への被害届提出を検討中。消火栓関係の対策を強化したいとしている。

金属高騰が背景か 消火ホースの真鍮製「管鎗」 富士見町内で29本盗難 長野県

長野県富士見町内の消火栓ホース格納箱から、消火ホースの先端に取り付ける金属製ノズル「管鎗(かんそう)」が計29本盗まれたことが20日、分かった。同日の町議会全員協議会で、諏訪広域消防富士見消防署の原一岳署長が報告した。

被害にあったのは、富士見高原リゾート内の別荘地で21本、池袋区で1本、葛窪区で5本、先達区で2本。真鍮製の管鎗が多く盗まれたという。背景には金属価格の高騰などがあるとみられる。

4月24日に、同リゾートを見回りしていた警備会社の社員から、格納箱の使用が確認できるシールが剥がれていると町に連絡があった。町消防課などが別荘地内の格納箱も点検したところ、計21本の盗難を確認。町消防団と町内約1300カ所の格納箱を調べると、さらに8本が盗まれていた。

町は13日までに町内の格納箱の点検と被害分の再配備を完了。被害に遭った格納箱には、管鎗を再配備している。警察への被害届は提出していないが、別荘地以外の管鎗は区所有のため、区単位で提出を検討しているという。原署長は「消火栓関係は緊急時に使いやすくするため施錠は難しい。シールの設置や消防団の見回りなど、対策を徹底したい」と話している。