女子トイレに侵入して隙間から、時には階段で後ろから…「興味を抑えられなかった。葛藤あったが回数重ねるうちにまひした」 23件のうち9件は職務中、盗撮の元枕崎署巡査部長に懲役2年求刑 鹿児島地裁初公判 

AI要約

元枕崎署の巡査部長がトイレで女性を盗撮し、性的姿態撮影処罰法違反で起訴。被告は犯行を認め、検察は懲役2年を求刑して結審。

被告は自ら辞職し、社会的制裁を受けていると主張。再発防止策を講じていると訴え、執行猶予付きの判決を求めた。

被告は葛藤もあったが、盗撮の興味を抑えられなかったと述べ、警察への信頼を失ったことを謝罪。犯行の詳細や逮捕、処分についても説明があった。

女子トイレに侵入して隙間から、時には階段で後ろから…「興味を抑えられなかった。葛藤あったが回数重ねるうちにまひした」 23件のうち9件は職務中、盗撮の元枕崎署巡査部長に懲役2年求刑 鹿児島地裁初公判 

 トイレに侵入して女性を盗撮したとして、性的姿態撮影処罰法違反(撮影)などの罪に問われた元枕崎署の巡査部長の男(33)=鹿児島市西谷山4丁目=は21日、鹿児島地裁であった初公判で起訴内容を認めた。被告は「葛藤もあったが回数を重ねるうちにまひした」と述べた。検察側は懲役2年を求刑し、即日結審した。判決は9月10日。

 被告は6月3日に12件分の盗撮で起訴され、7月31日には別の11件分で追起訴された。検察側は冒頭陳述で、盗撮動画を好んでインターネットで見ていたが、自分で撮影したいと思うようになったと指摘。「被害者の人権を軽視する卑劣で悪質な犯行。23件のうち9件は職務中で、警察への信頼を大きく失墜させた」と論告した。

 弁護側は犯行は稚拙だとした上で「自ら職を辞し、十分な社会的制裁を受けている」と主張。再発防止策も講じているとして執行猶予付きの判決を求めた。

 被告は「盗撮したいという興味を抑えられなかった。ばれなければ犯行は明らかにならないという考えだった」と供述。「警察に対する県民の信頼を失った。多くの人に迷惑をかけ申し訳ない」と謝罪した。

 起訴状によると、2023年3月24日から12月15日までの間、県内の女性用トイレに侵入し、スマートフォンを個室の隙間に差し込むなどして、同じ女性を計12回撮影したとされる。同年7月14日から12月2日までの間には、運動施設や商業施設など県内4カ所の女性用トイレで複数の女性を計10回撮影。同年12月23日は、県内の屋外の階段で、後方から女性のスカートにスマートフォンを差し入れ撮影したとしている。

 被告は今年5月13日に逮捕された。6月21日に停職3カ月の懲戒処分を受け、依願退職した。