中国の海洋進出に対抗 防衛省が警戒監視能力を強化した新レーダー装置の試験計画 与那国島

AI要約

防衛省は、与那国島で新たなレーダー装置の試験を行い、警戒監視能力の強化を目指す。

新型のOTHレーダーは従来のレーダーよりも広範囲の探知が可能で、水平線の先まで監視することができる。

中国の海洋進出が活発化する中、2024年度中に試作装置の設計を始め、尖閣諸島周辺の艦船を監視することができる見込み。

中国の海洋進出に対抗 防衛省が警戒監視能力を強化した新レーダー装置の試験計画 与那国島

防衛省は、警戒監視能力の強化を目的に、従来よりも広範囲の探知が可能になる新たなレーダー装置の試験を与那国島で行うと明らかにしました。

防衛省が2027年度に与那国島での試験運用を目指し研究を進めているのは、従来のレーダーでは探知することが難しかった水平線の先まで監視することができるOTHレーダーです。

従来のレーダーは直進性が強く水平線の先にある艦船や航空機を探知することができませんでしたが、OTHレーダーは直進性に加えて海面に沿って進む特性を持つため200キロから300キロ先まで観測することができ、より広範囲の探知が可能だということです。

新たなレーダーの導入は中国の海洋進出が活発化するなか、警戒監視能力の強化を目的としていて、2024年度中に試作装置の設計などを始める方針です。

実用化され与那国島に設置された場合、約150キロ先にある尖閣諸島周辺の艦船を地上から監視することができます。