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作品をパクられ、ストーカー呼ばわり…憧れだった人に陥れられた女性が今、思うこと
日本人の意見表明能力についての調査結果や、自己主張が苦手な女性キャラクターのストーリーについて述べられています。
オンラインサロンのメンバーである女性キャラクターが、人気エッセイストからの誤解を受け、葛藤を抱える話が展開しています。
二人の主張の食い違いや、過去の謎が明らかになることで展開が予想される漫画のストーリーについて記述されています。
![作品をパクられ、ストーカー呼ばわり…憧れだった人に陥れられた女性が今、思うこと](/img/article/20240530/6657a76fdba8f.jpg)
日本人は「自分の考えを相手に伝えること」が苦手と言われることが多いが、近年、その意識は変わってきているかもしれない。
令和5年3月発表の、15歳~39歳を対象にした内閣府「こども・若者の意識と生活に関する調査」によると、「自分の考えをはっきり相手に伝えることができる」に『あてはまる』(「あてはまる」+「どちらかといえば、あてはまる」)と答えた男性は59.8%、女性は54.1%。過半数の人は、自分の考えを伝えられている。とくに10代は59%で、30代の55%に較べると高い。
だが、『怖いトモダチ』(岡部えつ 原作・やまもとりえ 漫画 / KADOKAWA)に登場するのは、憧れだった相手の事実無根の内容のブログに傷つきながら、嫌われるのが怖くて何も言い出せなかった女性である。
女性は、人気エッセイスト・中井ルミンの主宰するオンラインサロンのメンバーだった。ある専門知識が必要になったルミンが、その分野に詳しい彼女に教授を願ったのだ。
「オンラインサロンの次のテーマは『自分を宣伝する』になったから、広告代理店で働いている大石さんの力を借りたくて」
憧れのルミンにそう頼まれ、舞い上がった大石キラリは、ルミンの役に立とうと必死に張り切った。けれどもその後のオンラインミーティングでルミンの口から思いもよらぬ言葉を聞くことになる。
「今日のテーマは『マウント』です」
「大切な人を傷つけたことを認めるのは苦しいもんな」
張り切り過ぎたキラリが、何かルミンを怒らせるようなことをしでかしてしまったのか。
キラリは焦ってルミンに問う、「何か失礼があったなら謝罪したいのでおっしゃってください」。
けれども返ってきたメールは「えっ何? 何? ミーティングのこと? ならば無問題~!」。
自分の勘違いだと思い込もうとするキラリだったが、追い打ちをかけるようにルミンはブログを公開する。
その内容は、前話(第4話)でお伝えした、キラリが怒りに震えるものだった。
けれどもキラリはルミンに嫌われたくなくて、何もなかった振りして、やり過ごした。しかしルミンからまたしてもメールが来る。
そこには、キラリがルミンのブログから文章を剽窃していると、非難するものだった。戸惑いながらも自分のブログとルミンのブログを照らし合わせるキラリ。
「剽窃していたのはルミンの方だ」。そう思ったキラリは、サロンの運営スタッフにことの顛末を打ち明ける。だが待っていたのは、キラリに対する非難と中傷の嵐だった。
結果的にサロンから追い出されたキラリ。だが真実はルミン、キラリのどちらの言い分にあるのだろう。
そしてもしどちらかが嘘をついているだとしたら、誰がなんのために。
漫画の試し読みで詳しくお伝えしたい。
◇キラリとルミン、どちらの言い分が正しいのか。ルミンの言い分は前話(第4話)でお伝えしているので、見比べてみていただきたい。
ルミンは、「キラリ」(と思われる女性)とのトラブルのラストを、「あとには爽やかな空気と暖かな陽だまりが残った」とハッピーエンドにまとめている。
だが実際キラリはサロンから追い出されたことは、他の会員たちからの話でもわかる。
ルミンは本当にキラリのブログを剽窃していたのか。ルミンの優しい笑顔は嘘で塗り固められたものなのか。
続く第6話「華やかに変貌した元同級生のブログは『うそばっかり』。食い違ういじめ事件の結末」では、ルミンの高校時代を知る同窓生が登場する。
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人気エッセイスト 中川ルミン主宰のオンラインサロンには、彼女を慕う大勢のファンが集う。子どもの学校の悩み、受験、親戚との確執、親身に悩みに寄り添うルミンは「いい人」そのもの。だがルミンの素顔には謎がある。
高校時代のルミンの記憶は真実なのか。ルミンをめぐるさまざまな人の思惑と言い分が交錯するミステリーコミックエッセイ『怖いトモダチ』(岡部えつ 原作・やまもとりえ 漫画 / KADOKAWA)。
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