こどもが「勉強ができなくなる」親の口グセ…じつは怖い「励ましも要注意です」とプロ家庭教師がいうワケ
中学受験における親のメンタルの重要性について長谷川智也氏が指摘している。
親が子どもを励まし、否定的な言動を避けることが成績向上につながる。
子どもに対しては適切なアプローチを取りながら、親のメンタルを保つことが重要である。
学校も夏休み近づき、中学受験にトライする子どもやその家庭では、気の抜けない季節になってきた。
東大卒の大人気プロ家庭教師である長谷川智也氏は、多くの中学受験生やその家庭と向き合ってきた中で、「親のメンタル」が受験合格のカギとなることをかなり感じているそう。
中学受験といえば子どもが塾などでがむしゃらに頑張るイメージだが、親はどう影響するのだろうか。また合格を引き寄せる家庭は、どんなサポートをしているのか。
長谷川さんの新刊『中学受験 奇跡を引き出す合格法則』から、<中学受験で「逆転合格できる子ども」に育てる方法…「小1からの塾通いは、ほとんど意味がない」プロ家庭教師が言うワケ>に引き続き「親のメンタルの保ち方」について紹介する。
親が怒って成績が上がるならば、僕も怒ることをおすすめします。
しかし、家庭の中でのケンカ、悪口、大きな声は、成績が上がるどころか中学受験においてもマイナスにしかなりません。
もちろん、ままならない生活の中、怒らずにはいられない、そのお気持ちもお察しします。夫婦関係も家庭それぞれで事情があるとは思います。
しかし、子どもとは励まされることでしか本当には伸びていきません。特に中学受験生に対しては励まして、励まして、励まして、励ます。
どうしても言いたいことがあるならば「ボヤキ調」でいきましょう。
「うーん。つるかめ算、ミスったか。惜しいなあ。途中式は合っているんだけどね(=過程は認めている)」
「そうか。精算と清算を間違えたか。漢字は毎日やらないと厳しいなあ。算の字はしっかり書けたのにね(=過程は認めている)」
などです。お子さんを全否定しない内容を添えて、言いたいことはチクッと一刺し。全体をボヤきながら、やんわりと伝えていくのがコツです。
これでダメなら、あとは本人が痛い目にあうしかありません。
「自分でなんとかしないと!」と心底思い知るならば、それはそれで、素晴らしい人生体験であり、ギフトです。親は覚悟を決めましょう。その雰囲気で、子ども自身が察することもあります。