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陸自第1空挺団の展示館「空挺館」 7月6日に一般公開 落下傘部隊の歴史たどる
陸上自衛隊で唯一の落下傘部隊、第1空挺団の歴史を伝える「空挺館」について紹介。
空挺館では世界各国の落下傘部隊や装備品の展示、落下傘の進化、体験コーナーなどがある。
一般公開は隔月で実施され、予約不要で無料。空挺団の公式X(旧ツイッター)でも情報を発信。
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陸上自衛隊で唯一の落下傘部隊、第1空挺団は陸自習志野駐屯地(千葉県船橋市薬円台)に本拠を構える。ここに空挺団の歴史を今に伝える唯一の展示館「空挺館」がある。7月6日の一般公開を前に訪ねた。かつては、東京・目黒にあった旧陸軍の騎兵実施学校の迎賓施設だった。明治44年に明治天皇の「御馬見所」として建てられた。
大正5年に騎兵学校が習志野に移転した際に、同じく移築され、迎賓館として使われた。当時、習志野には広大な陸軍の演習場が広がり、騎兵旅団が置かれていた。
戦後の占領期には米軍の司令室として使われた。昭和33年に第1空挺団が創設された後に「空挺館」と命名された。いまは「空挺精神の伝統継承の場」となっている。
1階のスペースには世界各国の落下傘部隊の記章のほか、装備品なども展示し、時代とともに落下傘のつくりがどう変わったかを紹介している。落下傘の装着体験コーナーもある。
空挺団広報班の神博崇2等陸曹(41)によると、現在の落下傘は操縦性能が高く、降下中に別の隊員とぶつかっても、しぼみづらいのが特徴だという。
装備品などを装着し、高さ約340メートルから降下した場合、1分ほどで着地する。「東京タワーから新幹線の速さで飛び降りるイメージ」だという。
2階に向かう赤絨毯の階段は、段差が低い。階段の途中には、空挺団が目標に掲げる「精鋭無比」との書が飾られている。
2階には皇族方が騎兵隊をごらんになられたという「御立ち所」がある。波打つガラス窓が目を引く。
日本の騎兵隊の歴史や、先の大戦で旧陸軍や海軍が展開した空挺作戦もパネルや数々の資料を使い、分かりやすく紹介している。
空挺館は2カ月に1回程度、一般公開されている。7月6日は午前8時半から正午まで。事前の予約は必要ない。入館無料。空挺団の公式のX(旧ツイッター)でもPRしている。
(村上智博)