令和の新ヒーローは“泣く男”!「癒やされた」の声続出中の話題のマンガとは

AI要約

イケメンというワードの起源から始まり、現在のイケメン像について紹介。

人気の韓国ドラマ「涙の女王」でのキム・スヒョンから、オフィスラブコメディ『十九川くんが困らせてくる!』の登場人物まで、話題のイケメンについて解説。

作品の設定やキャラクターの制作過程について作者の桜葉ケイさんのインタビューから紹介。

令和の新ヒーローは“泣く男”!「癒やされた」の声続出中の話題のマンガとは

 2000年頃に誕生し、いまや誰もが当たり前に使うようになった“イケメン”というワード。一般的に魅力的な男性を指しますが明確な決まりはなく、そもそも時代ごとの空気で“イケてるメンズ像”は変わっていくもの。

 では令和も始まって6年目の今年、話題になったイケメンといえばーー

「愛の不時着」超えの視聴率を叩き出した韓国ドラマ「涙の女王」でキム・スヒョンが演じたヒーロー、ペク・ヒョヌではないでしょうか。一見、知的でスマートな立ち振る舞いからは想像できないほど感情表現が豊かで、ヒロインよりもよく泣く姿にキュンする人が続出! 

 クールで完璧なイケメンももちろん素敵ですが、つらいときには弱音を吐くし、なんなら涙だって流す(ただし、決める時は決める)男の子が今のムードなのかも……と思っていたところ、出会いました!  それが、桜葉ケイさんが描くハイスぺ年下御曹司×アラサー女子のオフィスラブコメディ『十九川くんが困らせてくる! 』。

 読者から「とにかく癒やされる!」という声が続々と届いている本作。

好きな人のことになると喜怒哀楽が溢れちゃう十九川くんというヒーローはどうやって誕生したのか、また作品を通して伝えたいメッセージなどについて著者の桜葉ケイさんにお話を伺いました。

 ▼あらすじ

挙式直前に彼と別れ、ハワイに現実逃避旅行に来ていた橙子(29)が出会ったのは、イケメンで語学堪能、おまけに会社経営の経験もあるハイスぺ男子・十九川薫(22)。会ったその日に意気投合し、なぜか結婚を前提にお付き合いを申し込まれちゃうノンストップぶり!  あまりの勢いに困惑する橙子だったが、薫からもたらされたのはさらに衝撃的な事実で……!? 

 

――連載を始めるにあたり、現在の「年下の御曹司×アラサー女子」という設定に固まったのはどういう経緯だったのでしょうか? 

 私の描く男の子はどうやら可愛い印象を持たれることが多いようで、前任の担当編集の方からは「年下男子をヒーローにした作品が向いていると思う!」と言われていました。また、「社会人モノを描いてみたらどうか」と言われたこともあって、大きな枠としては年下男子との“オフィスラブ”に決まりました。そのなかに韓国ドラマのようなドラマチックな要素と、オールドリッチな男子といった自分の好きなものを組み込んだのが本作です。

 ヒロインについては編集さんと話し合ったとき、結婚や仕事についてぐらぐら悩みがちなのはやっぱり28~29歳くらいという話になって。女性のさまざまな心の葛藤を描けるだろうなと思い、アラサー女性に決めました。

 

――登場キャラクターたちがとても魅力的ですが、どうやって作っていったのでしょうか? 

 最初に決まったのは、橙子の「婚約者が男性と浮気していた」という設定でした。ヒロインのバックボーンとしていくつか提案したものの1つだったのですが、展開としてあまり見ないし、キャラクターの心を大きく動かす要因として十分だと思うと編集さんにも言ってもらえて。

 そこからは、この設定を一番切なくするにはどうしたらいいだろうと考えて、最終的に橙子は婚約破棄の原因を誰にも言わないし彼のことも責めない。なぜなら、それは婚約者のことを誰にも責めて欲しくないし、本人にもこれ以上自分を責めて欲しくないから、ということにしたんです。

 自分の結婚がダメになったときに、そんなふうに相手を慮って気丈に振る舞える人ってとんでもなく理性的で器の大きい成熟した人だなと思ったので、そこを軸にして性格を作っていきました。また、一番仲がよくて大好きな大学時代の友達からも要素を取っています。