「ヴァン クリーフ&アーペル」のダンスフェスティバルが日本初上陸 公演や写真展も

AI要約

「ヴァン クリーフ&アーペル」が、モダンダンスとコンテンポラリーダンスのフェスティバル「ダンス リフレクションズ」を京都と埼玉で初開催。日仏をつなぐ野心的プロジェクトで、アートシーン支援を目指す。

「ヴァン クリーフ&アーペル」はダンスとの結びつきを持つメゾンで、バレリーナ クリップや「FEDORA-ヴァン クリーフ&アーペル バレエ賞」などでダンスをサポートしてきた。

「ダンス リフレクションズ」はモダンダンスとコンテンポラリーダンスのアーティストや組織の支援や新たな創作を促進するイベントで、ロームシアター京都と彩の国さいたま芸術劇場で展開される。

「ヴァン クリーフ&アーペル」のダンスフェスティバルが日本初上陸 公演や写真展も

 「ヴァン クリーフ&アーペル(Van Cleef & Arpels)」が、モダンダンスとコンテンポラリーダンスのフェスティバル「ダンス リフレクションズ by ヴァン クリーフ&アーペル(以下、ダンス リフレクションズ)」を10月4日から11月16日まで、京都と埼玉で開催する。これまでロンドン、香港、ニューヨークを舞台に開催されてきたプログラムだが、日本で開催されるのは今回が初めて。パンデミックの影響を受けたアートシーンを支援し、日仏をつなげる野心的なプロジェクトとなる。

 ヴァン クリーフ&アーペルは創業以来、ダンスとの強い結びつきを誇るメゾン。1940年代初頭に発表された「バレリーナ クリップ」は、ダイヤモンドとカラーストーンでバレリーナの姿を描いたデザインで、今やブランドのシグネチャーともなっている。また、1960年代にはニューヨーク シティ バレエ団の共同創設者/振り付け家のジョージ・バランシン(George Balanchine)によるバレエ「ジュエルズ」を発表。2015年には「FEDORA-ヴァン クリーフ&アーペル バレエ賞」を創設し、バレエ創作における優れた才能を称えている。同社プレジデントのニコラ・ボス(Nicolas Bos)は「バレエは、長きに渡ってメゾンが中心的に取り組んできた分野。それが、我々がレパートリーとしてのバレエと振り付けの創作をサポートしてきた理由だ」と語る。

 ダンス リフレクションズは、モダンおよびコンテンポラリーダンスを専門とするアーティストや組織を支援するとともに、新たな創作を奨励することを目的に2020年に設立。ヴァン クリーフ& アーペル ダンス&カルチャー プログラム ディレクターには、カルティエ現代美術財団でキュレーターを、パリのポンピドゥー・センターで舞台芸術企画部門の責任者を務めたセルジュ・ローラン(Serge Laurent)を起用している。同イベントのプレスカンファレンスのため来日したローランは「これはメセナ活動(企業が芸術文化活動を支援すること)。アーティストをサポートし、自由を提供する。我々の情熱を多くの方々と共有したい」と同イベントへの強い意欲をアピールした。

 今秋行われるダンス リフレクションズでは、ロームシアター京都と彩の国さいたま芸術劇場を舞台に、公演やアーティストとの交流イベント、ワークショップを開催する。モダンダンスの先駆者、ロイ・フラー(Loie Fuller)のサーペンタインダンスをよみがえらせる「ロイ・フラー:リサーチ」など、伝統と新しい価値観を結び付けた作品が特徴的だ。また、関連イベントとしてアメリカ人写真家、オリヴィア・ビー(Olivia Bee)の写真展「その部屋で私は星を感じた」をKYOTOGRAPHIE 京都国際写真サイトとのコラボレーションとして行う。初回から第3回までのダンス リフレクションズで撮影されたダンサーたちの写真は、ダンスと写真という二つの芸術分野の対話を表現する。