天候に恵まれ夏物好調、UAは2ヶ月連続2ケタ増 国内アパレル関連大手24年5月度

AI要約

国内アパレル関連大手各社が2024年5月度の既存店売上高を発表。夏物の販売が好調で増収となる企業もあれば、好天が災いし減収となる企業も。具体的には、ユナイテッドアローズやファーストリテイリングなどが増収傾向にある一方、ワークマンは減収となった。

ユナイテッドアローズやファーストリテイリングの5月度は夏物軽衣料の売れ行きが好調で売上高が伸長。一方、アダストリアでは会員向けキャンペーンが寄与し、多くの基幹ブランドが業績をけん引した。

売上高を比較した各社の実績を示し、国内ユニクロ事業やしまむらなどが前年同月比で売上を伸ばしている中、ワークマンは減収となるなど、企業ごとに異なる動向が見られた。

天候に恵まれ夏物好調、UAは2ヶ月連続2ケタ増 国内アパレル関連大手24年5月度

 国内アパレル関連大手各社が2024年5月度の既存店売上高を発表した。ユナイテッドアローズやファーストリテイリングの国内ユニクロ事業、しまむら、アダストリアなど多くの企業では、大型連休をはじめ、月を通して天候に恵まれたことで夏物の販売が好調に推移し、前年同月比で増収となった。一方で、好天が災いし、減収となった企業も見られた。

 ユナイテッドアローズの5月度は、シャツやカットソー、ブラウスなどの夏物軽衣料の売れ行きが好調で、4月に続き2ヶ月連続の売上高2ケタ伸長を達成。大型連休の祝日が前年より1日少なかったものの、買い上げ客数は6.1%増と前年同月を上回った。そのほか、自社ECの在庫調達量を増やしたことなどにより、ネット通販の売上伸長が目立っているという。担当者は「6月は引き続き夏物衣料を打ち出して実需を狙いつつ、少しずつ秋物の展開も始めていく」と話した。

 ファーストリテイリングの国内ユニクロでは、ゴールデンウィーク商戦や5月末に実施した「40周年感謝祭」が盛況で夏物が動いたことで、売上高が前年同月比8.4%増と伸長。「現在SNSで人気となっているブラトップやエアリズムシリーズ、そのほかウルトラストレッチボトムスやTシャツ類など、真夏に着用することを想定したアイテムの売れ行きが良かった」とユニクロ担当者。

 アダストリアでは、5月中旬から下旬にかけて開催した「会員向け20%ポイント還元キャンペーン」が寄与し、売上高が前年同月比4.6%増。ブランド別では「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」「ニコアンド(niko and ...)」「ローリーズファーム(LOWRYS FARM)」といった基幹ブランドが業績をけん引した。アイテム別では、パンツや半袖トップスといった夏物衣料のほか、ボトルホルダーやアイスネックリングなどの暑さ対策グッズが売れた。

 多くの企業が増収となるなか、ワークマンは売上高・客数・客単価の全項目で前年同月割れ。天候に恵まれインナーウェアや半袖Tシャツなどの夏物は堅調に推移したが、前年と比べて降雨量が少なかったことでレインウェアが低調で、売上高同4.2%減と伸び悩んだ。

■2024年5月度 各社実績(すべて既存店ベース/前年同月比)

国内ユニクロ事業(既存店+Eコマース)

売上高:108.4%

客数:100.2%

客単価:108.2%

しまむら

売上高:105.7%

客数:103.5%

客単価:101.9%

良品計画(直営既存店+オンラインストア)

売上高:103.5%

客数:99.0%

客単価:104.5%

アダストリア

売上高:104.6%

客数:101.0%

客単価:103.6%

ユナイテッドアローズ(小売+ネット通販 既存店)

売上高:111.4%

客数:106.1%

客単価:104.5%

ワークマン

売上高:95.8%

客数:96.1%

客単価:99.7%

バロックジャパンリミテッド

売上高:97.4%

客数:95.6%

客単価:101.9%