「LUMIX」商品サイトでのストックフォト使用、新機種以外にもあったと認める パナ「認識の甘さを反省」

AI要約

新型ミラーレスカメラ「LUMIX DC-S9」の商品サイトにストックフォトが使用されていたことが判明し、パナソニックが謝罪。同社は他のモデルでも同様の問題があることを明かし、サイト全体の見直しを検討している。

ストックフォトの使用が問題視される中、他のモデルにも同様の指摘が出てきた。複数のカメラやレンズの商品ページでストックフォトが使用されており、一部で撮影された可能性が低い写真も確認されている。

写真には誤解を招かないような注釈が付けられていたが、機能紹介の文脈で大きく掲載されていたことから誤解を招く可能性があると指摘されている。

「LUMIX」商品サイトでのストックフォト使用、新機種以外にもあったと認める パナ「認識の甘さを反省」

 5月23日に発表された新型ミラーレスカメラ「LUMIX DC-S9」について、商品サイトの一部写真にストックフォトを使用していたとして謝罪したパナソニックだが、S9以外のモデルでも一部で使用していたと明かした。同社は「カメラの商品紹介サイトとして相応しくない画像使用に至ったと、認識の甘さを反省しています」とITmedia NEWSに対しコメント。サイト全体の見直しを検討するとしている。

 もともとは、LUMIX S9の公式サイトに掲載されている写真の一部が、ストックフォトではないかとX(旧Twitter)で話題となったもの。AF機能を紹介する扉絵(犬が走っている写真)から、像面位相差AFの精度を紹介する写真、動物認識AFで使われている動物の写真、S9の目玉でもある「リアルタイムLUT」機能で使われている写真など、ストックフォトにアップされているものと同一の写真が、商品ページの複数箇所で使用されているとの指摘が相次いだ。

 ストックフォトの使用が話題になると、他のモデルでも同様の指摘が出てくる事態に。

 例えば、マイクロフォーサーズ規格のミラーレスカメラ「LUMIX DC-G100D」のレンズ紹介ページにて、標準ズームレンズ「LUMIX G VARIO 12-32mm」とともに掲載された子どもの写真も、ストックフォトサービスに存在するとXで話題に。ストックフォトでの最大解像度は「8688x5792」で、画素数に直すと約5000万画素。2030万画素のG100Dで撮影したものではないことが分かる(Xではキヤノン製フルサイズ一眼レフとタムロン製望遠ズームを使って撮影されたものとの指摘もある)。

 その他パナソニックが2019年に発売した、同社初のフルサイズミラーレスカメラ「LUMIX DC-S1R」の商品ページもXで話題に。「高画質」を紹介するページの一番上に表示されている写真も複数のストックフォトサービスで存在が確認されており、一部のサイトで写真はソニーのAPS-Cミラーレスカメラ「α6500」で撮影したものとの記載がある。

 筆者でも、S1Rと同時発表されたフルサイズミラーレス「LUMIX DC-S1」や最新モデル「LUMIX DC-S5M2」、マイクロフォーサーズミラーレス「LUMIX DC-G99」、単焦点レンズ「LUMIX S PRO 50mm F1.4」、ズームレンズ「LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.」などの一部写真でストックフォトの使用を確認した。S1では、高画質をうたうページのトップに表示されている2枚の写真がストックフォトに存在し、1枚目はダウンロードできる解像度がS1の画素数を超え、2枚目はアップロード日が2015年と古く、どちらもS1で撮られた可能性が低いカットだった。

 なお、ストックフォトと指摘されている写真に「作例」などの文言はなく、サイトの一番下には「画像・イラストは効果を説明するためのイメージです」との注釈が小さく書かれており、当該商品の作例としていた写真がストックフォトだったという虚偽の記載をしていたわけではない。とはいえ、何の説明もなく機能紹介の文脈で写真が大きく掲載されていたら、それを作例だと誤認する可能性は高く、Xには「カメラの商品説明ページに貼ってある写真はそのカメラで撮ったと思うやん」などの声も多く見られた。