スマートリング派がサムスン「Galaxy Ring」に期待する4つの機能

AI要約

スマートリング市場の成長が期待される中、サムスンが新製品「Galaxy Ring」を発表する見通し。その際、ユーザーが望む機能に焦点を当てて4つの要望をまとめた。

Galaxy Ringには、「デバイスを探す」機能が欲しい。リング型のデバイスは紛失や盗難に弱いため、見つけやすくする仕組みが重要だ。

充電ケースを搭載し、充電が簡単で便利な仕組みを希望。買い切りモデルで基本的な機能は無料で利用できるようにしてほしい。

また、優れたユーザー体験が期待される。安定した通知やスムーズな操作を実現することが重要である。

スマートリング派がサムスン「Galaxy Ring」に期待する4つの機能

 スマートリングはまだニッチな製品カテゴリーの域を出ていないが、今後数年で利用者は飛躍的に増えそうだ。これまで市場をけん引してきたOuraなどの企業に加えて、2024年にはAmazfitやサムスンなどウェアラブル製品の大手ブランドもスマートリング市場に参入するとみられている。

 筆者は2023年後半からスマートリングを使ってきた。ここ数カ月はRingConnの「スマートリング」とUltrahumanの「Ring AIR」を順番に使っているが、他にも2、3種類のスマートリングを試したことがある。この半年間の経験から、スマートリングの機能については、その有用性、実用性、要否をかなり判断できるようになったと自負している。

 サムスンは次の新製品発表会「Galaxy Unpacked」で、同社初のスマートリング「Galaxy Ring」の詳細を発表するとみられている。そこで、この新型リングに搭載されるとうれしい4つの機能をまとめた。

1.Googleの「デバイスを探す」への対応

 筆者はスマートウォッチのセンサー部分が肌に合わず、どのスマートウォッチをつけても、しばらくすると肌がかぶれることが多い。このため、スマートウォッチよりもスマートリングを使うことが多く、健康指標の追跡にはスマートリングの方が適していると考えている。しかし、既存のスマートリングには重要な機能が欠けている。それが「デバイスを探す」ネットワークへの対応だ。

 Galaxy Ringは指輪の形をしているため、基本的には「外さない」ことを前提としている。紛失や盗難にも注意しなければならない。しかし、リングを毎日同じ指(筆者は2本の指を交互に使っている)につけていると不快感が生じやすい。筆者はシャワーを浴びるときや指をリラックスさせたいとき、食事をしているときはリングを外す。2023年12月には、夕食の際に外したスマートリングが行方不明になり、危うくなくすところだった(夕食に食べたピザの空き箱と一緒に捨ててしまったようで、後でアパートの外のゴミ箱で見つかった)。

 こうした経験から、Galaxy Ringにはぜひ「デバイスを探す」のような端末を探す機能をつけてほしい。筆者のようなユーザーには、大きなセールスポイントになるはずだ。Googleの位置情報サービスではなく、サムスン独自の「SmartThings Find」サービスを使ってもいいだろう。

2.充電ドックよりも充電ケースを希望

 今日のウェアラブル製品が抱えている大きな問題は、充電ソリューションの貧弱さだ。筆者は専用の充電器や電池パックが必要な製品は(あまり)好きではなく、「OnePlus Watch 2」や「Ray-Ban Metaスマートグラス」のような、市販の充電スタンドを利用できるガジェットを好んで使ってきた。前者はUSB-Cポートが付いた取り外し可能な充電器を使用しているため、旅行には充電ケーブルを1本、持って行くだけでいい。Ray-Ban Metaスマートグラスのケースは、普通のサングラスケースのような見た目だが、充電器としても機能する。

 これまでに使用したスマートリングの中では、「RingConn」の充電ケースがスマートリング充電の理想形だと感じる。理由はいくつかあるが、一つは「Ouraリング」のような充電ドックを使用するタイプと違って、置き忘れる心配が少ない。第二に、スマートリングを充電する際にコンセントを探す手間がかからない。第三に、リングをつけていないときは充電ケース自体が収納場所になるので、置き忘れを防げる(この場合は、充電ケース自体に「デバイスを探す」を搭載してもいいだろう)。

3.基本的な機能は無料で使える

 Ouraリング(Heritageモデル)は299~449ドル(日本では4万7000~6万7000円)だが、使用するためには月6ドル(日本では999円)のサブスクリプションに加入する必要がある。これに対して、UltrahumanのRing AIR(349ドル、約5万6000円)やRingConnのスマートリング(279ドル、日本では4万5900円)はサブスクリプションがなく、支払いは本体を購入した際にしか発生しない。ただし、RingConnの最高経営責任者(CEO)は最近のインタビューで、基本的な健康追跡機能は今後も無料で提供するが、より多くの機能を利用できる有料プランの導入も検討していることを認めている。

 サムスンがサブスクリプションモデルを選ぶか、買い切りモデルを選ぶかはまだ分からないが、個人的には買い切りモデルであってほしい。

 少なくとも、有料プランを契約しなければ、どの機能も利用できない仕組みにはならないことを願っている。それよりは、基本的な機能だけを利用できる無料プランと、すべての機能を利用できる有料サブスクリプションの2本立ての方がいい。

4.優れたユーザー体験

 これまでのところ、筆者が望むレベルのスムーズなユーザー体験を与えてくれたスマートリングはない。UltrahumanとRingConnのアプリはどちらも高機能で有益な情報を教えてくれるが、通知が安定しない。

 今つけているのはUltrahumanのRing AIRだが、リングの電池残量が少なくなってもアプリに通知が届かない。睡眠リズムやバッテリーに関する通知も、毎朝アプリを開いてデータを同期させるまで届かない。必要な権限はすべて与えているが、バックグラウンドでの動作がうまくいっていないようだ。この問題はRingConnのアプリでも発生している。充電が切れたり、バックグラウンドでの同期がうまくいかなかったりしたせいで、睡眠データを収集できなかったことが少なくとも1度はあった。

 サムスンのGalaxy Ringでは、こうした問題が発生しないことを期待している。サムスンほどの大企業なら、ユーザーの手をわずらわせない、洗練されたユーザー体験を実現できるはずだ。スマートリング派としては、Galaxy Ringの登場は楽しみであり、期待値も高い。サムスンがスマートリング界に新しい風を吹き込み、期待を裏切らない製品を提供してくれることを願っている。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。