力強く生まれ変わった鉄風東京が、仲間と共に作り上げた祭りのような一日 『FLYING SON FES 2024』オフィシャルライブレポート

AI要約

鉄風東京が仙台Rensaで開催されたFLYING SON FES 2024で力強いステージを披露。

35.7がトップバッターでパワフルな演奏と熱気あふれるステージを見せる。

最後に各バンドに向けて感謝の言葉を述べ、センチメンタルな雰囲気でイベントを締めくくる。

力強く生まれ変わった鉄風東京が、仲間と共に作り上げた祭りのような一日 『FLYING SON FES 2024』オフィシャルライブレポート

「繰り返すのではなく、積み重ねるように最高を更新したい。変わらず、尚更強く仙台という街を背負って。」力強く生まれ変わった鉄風東京が魅せたアツいステージ。ホームで仲間と作り上げた最高の祭りの時間。今年で2回目となるFLYING SON FES 2024。今回は鉄風東京がホームとして多くの熱い夜もやるせない夜も過ごしてきたライブハウス「FLYING SON」を飛び出して、数百人規模のライブハウスでは仙台市内でも最大となる会場、仙台Rensaにて大々的に開催された。

このフラサンフェスは彼らが全国各地のツアー先で共演したバンドや憧れのかっこいいバンドなど、大黒(vo)自身が声をかけ実現した舞台。話題の邦ロックのバンドや実力派の面々が一堂に会するラインナップはなかなか東北の地では実現しないであろう実に興味深い組み合わせで、会場を埋め尽くした若い観客たちはイベントの開始をいまかと心待ちにしていた。

SEのThe1975のSincerity Is Scaryが会場内に鳴り響き定刻通りにライブが始まる。トップバッターは35.7。小柄なたかはし(vo/g)が発するパワフルで特徴的な高音ボーカルで「うそうそほんと」が歌い出されると会場では自然とハンドクラップが起こり温かいムードで歓迎された。メンバーそれぞれもその熱気に応えるようにステージ前方まで仕切りにアピールし雰囲気を楽しむように演奏していたように映った。

勢いを止めずに少しエッジの効いた楽曲「Hurtful」を続けて、真っ赤な照明を浴びながら咆哮し、かと思えばシリアスに言葉をひとつひとつ吐いて心のままに歌を届け、「スローファイヤー」でもどっしりとした重厚な演奏を聴かせ、楽曲の幅の広さを序盤から感じさせてくれた。

鉄風東京との共演はおよそ1年ぶりだという。「かっこいいバンドの中に混ぜてもらったんですけど、(自分たちは良い意味で)それに混ざらないように演奏して帰ります。よろしくお願いします!」と伝えると、〈最近どう?辛いことある?〉と君はなにも間違っていないと肯定するお守りみたいにやさしい歌「すももドロップ」を披露。

その後も各パート毎に細かく練り込まれたコーラスワークやギターのフレーズが心地良く、ソングライティングだけではなく表現力豊かなパフォーマンスに酔いしれた。

「(今日出ている)全バンドを見終わったらたぶん私は悔しいって感じると思うんです。だけど、うーん今日はかっこよくできたかも!っていう日を探して探して...そうやって自分で満足するところまでいきたいです。鬱陶しかったらこの話は無視していいけど、みんなもこれで悔いないって満足する日までがんばって過ごして、その先でまた会えたら嬉しいです。」

たかはしがそう伝えると観客からは大きな拍手が起き、〈またこんな日があるなら 泣き疲れたって明日を待ってみようか〉と「しあわせ」でセンチメンタルに締め括った。