生身の人間がなぜドールに? 「人間ラブドール製造所」が人気のワケ「応募者の5割近くは性自認が男性からの依頼」「夫婦やカップルも」

AI要約

2000年以降、ラブドールのニーズが拡大し、人間ラブドール製造所が生まれた

所長の新レイヤさんは、ラブドール所有者の深層心理を知りたいという思いからサービスを立ち上げた

サービスでは、生身の人間にメイクや衣装を施してラブドールに変身させる体験を提供している

生身の人間がなぜドールに? 「人間ラブドール製造所」が人気のワケ「応募者の5割近くは性自認が男性からの依頼」「夫婦やカップルも」

「ラブドール」といえば、等身大の女性を模したアダルトグッズというイメージが強いが、2000年以降は鑑賞用や撮影用などニーズが拡大している。2017年末には、関西を拠点に「人間ラブドール製造所」と称したサービスが誕生した。生身の人間にメイクや衣装を施して、ラブドールに近づける“変身体験”とは、いったいどんなサービスなのか。

「『人間やめたい』そう思ったことはありませんか?」

公式サイトに記載された誘い文句に惹かれ、製造所のもとには年齢性別を問わず予約が入るという「人間ラブドール製造所」。本来、ラブドールは人間を模して造形される人形のことだが、逆に人間をラブドールに寄せるというのは興味深い。

いったい人間ラブドール製造所とはなんなのか。ラブドールへの変身願望がある体験者はなにを求めてやってくるのか。フェティッシュで耽美な世界をのぞいてきた。

人間ラブドール製造所所長の新レイヤさんは、現在も人物専門のフォトグラファーを本業にする傍ら、依頼者の変身願望を満たしている。

「サービスを立ち上げたきっかけは、たまたま『ラブドール風俗』という、ラブドールを時間制でレンタルする風俗があると知ったからです。そのとき、なぜこの風俗に需要があるのか、利用客はなにを求めてくるのか気になりました。

そこで調べていくと、ラブドールの所有者の中には、一緒にお風呂に入ったり、着せ替えたりする男性もいるそうです。ラブドールって30~40kgぐらいあるので、メンテナンスするだけでかなりの重労働なのに、よくそこまで愛着持てるなと。生身の恋人に対しても、そこまで付きっきりになれる男性ってなかなかいないですよね。

造形物であるはずのラブドールが、生身の女性より愛着を持たれる……。その現象を倒錯的に感じて、ラブドールの所有者の深層心理をより深く知りたくなったんです。とはいえ、リアルなラブドールを製造するのは技術的に無理なので、生身の女性にメイクを施してラブドールに仕立てようと、このサービスを立ち上げました」