第31回キネコ国際映画祭が開催決定、今年のテーマは「PLAY&PRAY FOR PEACE」

AI要約

第31回キネコ国際映画祭が10月31日から11月5日に開催され、23カ国から60作品が上映される

コンペティション上映や特別上映、ライブ・シネマなど様々なプログラムを用意し、観客に多彩な映画体験を提供する

アートディレクターと絵本作家がテーマを「PLAY&PRAY FOR PEACE」に設定し、平和と映画の力を強調している

第31回キネコ国際映画祭が開催決定、今年のテーマは「PLAY&PRAY FOR PEACE」

子供のための国際映画祭である第31回キネコ国際映画祭が、10月31日から11月5日にかけて開催される。

1992年から毎年開催され、海外から多くの映画監督や関係者が集う本映画祭。期間中は、東京・二子玉川ライズや玉川高島屋S・C、二子玉川公園などを中心に二子玉川の街一帯が映画祭エリアとなる。

今回のコンペティション上映には23カ国から60作品がラインナップ。一部の海外作品を上映する際には、スクリーン横で声優が生吹替を行う“ライブ・シネマ”プログラムが実施される。また、フランス文化が根付くカナダ・ケベック州の作品を特集した上映企画として「ミス・ブーツ」「ココ・ファーム~やさしい農場~」などが日本初公開。さらにウクライナ在住の17歳の映画監督キラ・メルニチュックが来日し、彼女の監督作「失われたもの」も上映される。メルニチュックからのコメントは以下に掲載した。

多摩川の河川敷では「映画 窓ぎわのトットちゃん」が11月4日に上映されるほか、2日には「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」、3日には「ブラム」を観ることができる。そのほかカフェやパブで映画を楽しめる「I LOVE THEATER」、チェコの文化的魅力を体感できる「チェコフェスティバル」、病気や障害に立ち向かう子供たちに映画を届ける「ホスピタルプロジェクト」など企画が目白押しだ。

今回のテーマは「PLAY&PRAY FOR PEACE~せかいからあらそいがなくなりますように~」。本映画祭のアートディレクター・森本千絵は「幸せを祈り続け、映画が平等であるように、私たちの世界で平等であることを目指して、キネコも祈ります。涙の中に白い平和の鳩が映るように、みんなでちゃんと感じましょう」とコメント。彼女とともにキービジュアルを手がけた絵本作家・立本倫子は「キネコは泣いています。今、起きていることから目を逸らさず受け止めること。命の大切さについて考えること。平和のためにできること。子どもたちと一緒に、そして子どもに関わるすべての人々と考えていきたいです」とつづった。映画祭のチケットは10月24日より公式サイトにて販売される。

※玉川高島屋S・Cの高は、はしごだかが正式表記

■ 第31回キネコ国際映画祭

2024年10月31日(木)~11月5日(火)東京都 二子玉川ライズ、玉川高島屋S・C、二子玉川公園、109シネマズ二子玉川ほか

料金:一般 1200円 / 子供 700円

■ 森本千絵 コメント

キネコ国際映画祭は、世界中の子どものための映画祭です。私たちは世界からの映画を通して、それぞれの国、人種、環境を知り、考えることが出来ます。こうして映画を通して知らない場所や人への思いやりの気持ちも育みます。知ろうとして、想像する気持ちは永遠に大切です。その気持ちがあれば戦争は起こらないことなのかもしれません。現在、まだ世界では戦争で苦しんでいる人々がいます。直接、助けることは出来ないことでも、まずはこの映画祭を通して、一緒に悲しみ、考え、寄り添うことが出来ればと願っています。

幸せを祈り続け、映画が平等であるように、私たちの世界で平等であることを目指して、キネコも祈ります。涙の中に白い平和の鳩が映るように、みんなでちゃんと感じましょう。PRAY FOR PEACE.

■ 立本倫子 コメント

キネコは泣いています。今、起きていることから目を逸らさず受け止めること。命の大切さについて考えること。平和のためにできること。子どもたちと一緒に、そして子どもに関わるすべての人々と考えていきたいです。そんな思いを込めて、キネコの涙に平和の象徴の鳩を描きました。世界中で笑顔が溢れることを祈っています。

■ キラ・メルニチュック コメント

はじめまして。私はウクライナ出身のキラです。

自身の国を代表してこの映画祭に参加するという貴重な機会をいただき、ありがとうございます。日本への旅は、忘れられない思い出になるでしょうし、新しいものへの出会いにワクワクしています。戦争開始直後に撮影を始めた私の映画作品「失われたもの」をキネコで上映できることを大変嬉しく思っています。この作品は、平和で平穏なごく普通の生活を送っていた少年が、新たな環境に適応したり、何かを失うことの痛みを経験したりしていく物語です。

我々ウクライナ人は、毎日何が起きるかわからない不安と隣り合わせの状態で生活をしています。私が最も得意とすること──「アートを通じて語る」ということを、今回皆さんにお見せできればと思います。