「あんなにカッコいいのに…なぜ?」 ガンダム作品の「あまりにも不憫」だった悲劇的機体

AI要約

視聴者の期待を裏切ったガンダム機体を振り返る。『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場した「AGX-04 ガーベラ・テトラ」は、最強のMSとして開発されながら活躍の場を得られず、悲しい最期を迎える。

モノアイや赤系のカラーリングなど特徴的な外観を持つガーベラ・テトラは、ガンダム計画の試作4号機だが、シーマに譲渡されてしまう。

期待されたポテンシャルを発揮できず、デンドロビウムとの交戦中に突如四散してしまい、機体の運命が尽きるシーンは残念極まりない。

「あんなにカッコいいのに…なぜ?」 ガンダム作品の「あまりにも不憫」だった悲劇的機体

「高評価レビューの嵐で購入した家電」「おもしろいと評判の新作ゲーム」「おいしいとのコメントが多い料理店」など期待に胸を膨らませたものの、実際のところ「思っていたほどではなかった……」とガッカリさせられた経験はないだろうか。

 ガンダムの世界においても、視聴者の期待を大きく裏切ってしまった機体が存在する。本来の性能を活かせなかったり、思いもよらぬ不遇な扱いを受けてしまったりと、あまりに悲しい末路をたどった「残念な機体」たちを振り返っていこう。

 まず最初に紹介するのは『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』の終盤に登場した「AGX-04 ガーベラ・テトラ」である。

 シーマ・ガラハウが搭乗したガーベラ・テトラの外観は、ジオン系MSをほうふつさせるモノアイに曲面を多用したフォルム。「ガーベラの花」と同様、赤系を基調としたカラーが特徴的だ。

 しかし、実はガンダム開発計画の「試作4号機」として開発された経緯があり、中身はれっきとした「ガンダム」でありながら、連邦と裏取引をしたシーマに譲渡された機体である。それも「対MS戦闘で最強」というコンセプトで開発されている。

 そんな設定てんこ盛りの機体ながら劇中での活躍シーンは多くなく、「残念」といわざるを得ない。

 最終話にてコウ・ウラキの乗る「ガンダム試作3号機 デンドロビウム」と交戦。ビームマシンガンを命中させてから得意の近距離戦に持ちこもうとするが、デンドロビウムが方向転換した際にメガ・ビーム砲の先端がガーベラ・テトラの腹部に突き刺さるかたちで衝突する。

 その衝撃でガーベラ・テトラの両腕は吹き飛び、機体が突き刺さったままビーム砲を発射されると、ガーベラ・テトラは四散した……。

 GPシリーズのガンダムと同等の機体を得たシーマが、どれほどの操縦を見せてくれるのかと期待しただけに、機体のポテンシャルを見せることなく、事故のような最期を遂げたのが残念でならない。