伊藤健太郎(27)「気合を入れて一つ一つの仕事をしていかないと残れない。襟を正してすべてに向き合っていく」30歳までの3年間を“勝負の年”とする理由

AI要約

伊藤健太郎は俳優デビュー10年を迎え、自らを「役者1年生」と位置付ける。地元愛や友情について語り、30歳までの3年間を重要視している。

地元の友達との関係を大切にし、俳優仲間との友情との違いを語る伊藤。仕事を通じて出会った友人と地元の友人を比較する。

伊藤は俳優デビュー10年を迎えたが、未だに自身を役者1年生と位置付ける。30歳までの残り3年間を重要視し、猪突猛進で取り組む姿勢を示す。

伊藤健太郎(27)「気合を入れて一つ一つの仕事をしていかないと残れない。襟を正してすべてに向き合っていく」30歳までの3年間を“勝負の年”とする理由

 俳優デビュー10年という節目を迎えた伊藤健太郎(27)は自らを「役者1年生」だと採点し、30歳までの残り3年間が勝負だと襟を正す。2022年公開映画『冬薔薇』で俳優復帰以降、野心的な役柄に挑戦する伊藤は、現在の姿勢を「猪突猛進」と表す。その真意を聞いた。

──最近の伊藤さんを見ていると、役者としての厚みがますます増していると感じさせられます。過去のインタビューでは等身大の若者らしい地元トークなどもお話しされていましたが、地元愛は今も変わりませんか?

はい。その感覚はいまだにあります。昨日も地元の友達と一緒にいて、昨日もというか基本的には地元の連中とばかりいます(笑)。そのスタンスは変わらないし、自分がそこを変えたらたぶんよくない人間になっているなというバロメーターでもあります。地元の友達がどう考えているかわかりませんが、僕としてはそこを切り離したら人として終わっている時だと思うので、地元の友達との関係性はこれからも大切にしたいです。

──学生時代の友人と仕事を通して出会った友人とでは違いがありますか?

同業の方々と親しく付き合うこともあります。でも仕事を通じて出会った人との友情と地元の友達との友情関係は違います。俳優の知り合いはあくまで仕事仲間であり、どこか同じ役を競い合うライバルという意識もある。もちろん一緒にいて切磋琢磨するという部分でいい面もありますし、同じ業種の中に親友と呼べる人はいます。でも地元の友達は何の利害関係もなくて、10代で出会った頃のそのままでいてくれるわけですから。気持ち的にも凄く楽なんです。

──伊藤さんは今年俳優デビュー10年という節目を迎えますね。

10年…。そう言われて「あ、そうか」と思ったくらいなので実感はないです。お芝居に関して数字は気にしていないし、言ってしまえばいつまでたっても役者1年生の気分。俳優デビューから10年経過しようが大した芸もないし、芸歴と誇れるほど何かを成し遂げた実績もないですから。やっぱり役者1年生です。

──しかも30代へのカウントダウンも始まっています。残りの20代をどう過ごしていきますか?

僕は今27歳で、30歳までの残り3年間は今の自分にとってとてつもなく大事な時間になるとの自覚を持っています。この3年間でやったことが、その後40、50、60と俳優を続けていこうとする上でも相当大きなウェイトを占めていくだろうと感じています。

──そのような自覚を持つ理由とは?

活動自粛期間を経て、最近では色々なお仕事に呼んでいただけるようになりました。色々な状況がいい方向に変化してきた事を実感する中で、伊藤健太郎ってこの作品に必要だったなと思っていただきたい。だからこそこの3年間は本当に大切。本気で気合を入れて一つ一つの仕事をしていかないと残れないという事を自分に言い聞かせて、襟を正してすべてに向き合っていくつもりです。冗談抜きに本気で色々なチャレンジをしていかなければならないし、学んでいかなければならない。30歳までの残り3年間は猪突猛進で気合いを入れて歩まなければと思っています。

取材・文:石井隼人

写真:You Ishii