吉本新喜劇65周年 GM間寛平さんが語る「雑草」の集まりの強み

AI要約

吉本新喜劇の65周年記念ツアー福岡公演が8月7、8の両日、福岡市博多区の博多座で開かれます。テレビでもおなじみのドタバタ喜劇や漫才がてんこ盛りの爆笑ステージ。

今回の公演は100人を超える芸人が在籍する新喜劇のメンバーによる熱演や人気芸人の出演が予定されています。

おもしろおかしい新喜劇の魅力、GM間寛平さんの考えや苦労、そして65周年を迎える重みに迫る内容も盛り込まれています。

吉本新喜劇65周年 GM間寛平さんが語る「雑草」の集まりの強み

 吉本新喜劇の65周年記念ツアー福岡公演が8月7、8の両日、福岡市博多区の博多座で開かれます。テレビでもおなじみのドタバタ喜劇や漫才がてんこ盛りの爆笑ステージ。メンバーを率いる吉本新喜劇GM(ゼネラルマネジャー)の間寛平さん(75)に意気込みや“笑いどころ”を聞きました。

 -吉本新喜劇の博多座登場は3年連続3回目になります。

 ★間 1回目は博多座さんも不安やったと思うんですよ。ここは歌舞伎とか、きちんとした芝居をやってるとこですから、お客さんに新喜劇が分かるんやろかと。それで僕らは思いっきりやったら、去年もやらせていただいて、今年も。お客さんを逃さないよう頑張ります。

 -今回も笑いがいっぱい?

 ★間 今回はもう涙、涙で笑いゼロ…そんなわけないやん(笑)。芝居はちゃんとします。でも今までとちょっと違う感じがする新喜劇にしますので。お芝居が好きな博多座のお客さんも楽しんでいただけるように。

 -ネタコーナーにはジャルジャル(8月7日)、EXIT(同)、オール阪神・巨人(同8日)、こがけん(同)といった人気者が出演しますね。

 ★間 みんな売れっ子で忙しくて。なんばグランド花月(大阪市)の劇場支配人がなかなか(メンバーを)くれないんですよ。今回は頑張って、けんかして取ってきました(笑)。

 -吉本新喜劇には現在100人を超える芸人が在籍しています。GMとして、後輩たちに伝えていることはありますか。

 ★間 100人以上いるので、どうしても足の引っ張り合いとかがある。そういうことは絶対するなと言ってます。例えば飲みに行って人を酒のさかなにして話をしている。僕は耳に入ったら、直接「そういうことを言うのはやめなさい」と言います。笑いより先に大事なこと。

 -逆に100人以上いる新喜劇の強みは何でしょうか。

 ★間 新喜劇はいわば「雑草」の集まりなんです。抑えつけられても、怒られても、出てこなあかん。おもろいと思うことをどんどんやればいい。ウケなければやめたらいいだけのこと。上のもんに「余計なことするな」って抑えつけられても、へこんでたらあかんのです。

 -GMとして反省したことは。

 ★間 なんで反省せなあかんの(笑)。正直、逃げたいなっていうのはいっぱいありました。口では言えないんですけど。

 -あらためて新喜劇のおもしろさは何ですか。

 ★間 やっぱり分かりやすいところ、途中から見ても分かるところ。そして描かれているのが庶民の話。大阪のおっちゃん、おばちゃん、そして子どもに受けないと駄目だと思ってやっています。

 -テレビではなく、生でみる新喜劇の良さは。

 ★間 テレビは放送の枠があるので47分ぐらいに短くカットされている。でも実際の舞台は1時間以上やっていて、前回の博多座の公演も延びました。80分ぐらい。長く楽しめます。

 -新喜劇65周年の重みは感じていますか。

 ★間 先輩が続けてきてくれたから今がある。新喜劇を(未来に)つないでいかないといけないと思ってます。

 -それではまだまだ現役ですね。

 ★間 ほんまにもう84歳(取材時は74歳)でしょ(笑)。年齢的には引退する時期かなとは思ったりもしてるんですよ。最後のステージは博多座さんでと思ってます。歌舞伎をやらして(笑)。

(文と写真、伊東秀純)

 はざま・かんぺい 1949年7月20日、高知県宿毛市に生まれる。70年に吉本興業に研究生として入社。「アメマ」「かいーの」「血ぃ吸うたろか」などのギャグで人気を博す。吉本新喜劇初のGMに就任。趣味はマラソン。プロ野球・福岡ソフトバンクホークスのファン。

 ◆吉本新喜劇65周年記念ツアー博多座公演 8月7日正午からと午後4時半から、同8日午前11時からと午後3時半から。A席(1、2階)8000円、B席(3階)5500円。博多座電話予約センター=092(263)5555。