松平健「マツケンサンバ2」の魅力はシンプルに「楽しい」50周年記念公演楽しめること請け合い

AI要約

松平健(70)が東京・明治座で芸能生活50周年記念公演を上演している。公演は「暴れん坊将軍」のお芝居と「マツケンサンバ2」のショーの2本立てで、観客からの高い盛り上がりが見られる。

芝居のテンポが良く笑いの要素があり、松平健の殺陣も他の俳優たちとの関わりから独特のキレとゆったりさが感じられる。ショーではマツケンシリーズの曲に合わせてド派手な衣装やサンバ棒を持った観客の楽しい雰囲気が広がる。

マツケンサンバ2の盛り上がりは予想以上で、松平健のアンコールでも観客からの熱い声援が絶えず、本人も驚くくらいの盛り上がりを見せている。楽しさが溢れる公演で、松平健のファンや観客にとって楽しい時間が提供されている。

ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

 松平健(70)が東京・明治座で芸能生活50周年記念公演を上演している。かなりかなり楽しくて、松平がいつも口にする「とにかく楽しんでいただければ」という言葉そのものだった。

 「暴れん坊将軍」のお芝居と、「マツケンサンバ2」などのショーの2本立て。開演前から、ちょっとざわざわした高揚感が印象的だった。

 入り口ロビーには「目安箱」が設けられていて、応援メッセージを受け付けていた(これがどう活用? されるのか芝居の中で出てくる)。観客は若い世代が多く、松平の等身大パネルと写真が撮れるフォトスポットに行列ができていた。「サンバ棒」というショーで使うサイリウムを手にした人もたくさんいて、まだ幕が上がっていないのに盛り上がっている感があった。

 芝居の「暴れん坊将軍」は2幕構成で、8代将軍徳川吉宗と、吉宗が徳田新之助としてお忍びで江戸の町を探索する物語。随所に笑いの要素があり、テンポが良い。応援メッセージを読む上様が、ちょっと照れながら素の表情を見せるのもおもしろかった。

 公演前のインタビューで殺陣について聞いたのだが、かつて付き人を務めた勝新太郎さんのテンポやリズムが体の中に生きているのだという。さらに、若駒プロに教わった技術もあるので、キレとゆったりさが同居した殺陣を見ることができる。

 さてショーだ。登場からド派手のド派手な衣装で、サンバ棒を持った観客が、キャー(本当に「キャー」なのだ)と喜んでいる。マハラジャ、マンボ、阿波踊りなど、マツケンシリーズの曲がたくさんあって、どれもキャッチーだった。進むにつれて衣装がこれでもかとド派手になるのがすごい。

 クライマックスの「マツケンサンバ2」の盛り上がり方は予想していた以上だった。松平が曲途中で「セニョリータ」「アミーゴ」と歌う場面では、しっかりウインクして飛ばすたびに、歓声が上がった。曲が終わっても前列に座っていた方は「おかわり! お願い! おかわり!」と絶叫していたような状況だった。

 アンコールのあいさつで、松平が「こんなに声を出していただけるとは…」と照れ笑いしていたくらいなので、本人も驚くくらいの盛り上がりだったようだ。

 「マツケンサンバ2」を歌っている時は、松平自身も「楽しい」のだという。「いい曲だし、歌ってて踊ってて楽しい」と、シンプルな言葉で魅力を話していた。その楽しさが全開になって、ここまでのブームを作り、観客に届いている。

 明治座での公演は7月31日までで、その後各地で公演される。楽しめること請け合いです。【小林千穂】