杉野遥亮 ジャンプギャグ漫画実写化の苦悩「最初のシーンは撮り直したくらい」

AI要約

浮世絵が漫画の主人公で、それを実写化することに苦労したが、監督のビジョンの中で役を作り上げていくうちに自信を持つようになった。

『磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~』を主演した杉野遥亮が、超脱力系時代劇に挑戦し、磯兵衛のぐうたらな日々を描く。

杉野は役作りに真剣に取り組み、コメディの難しさを感じながらも、細部までこだわって作品を完成させた。

杉野遥亮 ジャンプギャグ漫画実写化の苦悩「最初のシーンは撮り直したくらい」

「浮世絵が漫画の主人公で、それをどう実写化するのか全くイメージが湧かなくて、何を準備したらいいのかもわからなかったんです。なかなか感覚がつかめず、最初のシーンは撮り直しをしたくらいでした。でも、監督のビジョンの中で磯兵衛を作り上げていくうちに自分なりの磯兵衛像を体現できるようになりました」

『週刊少年ジャンプ』で連載されたギャグ時代劇『磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~』を杉野遥亮(28)主演でドラマ化。立派な侍を夢見るも、無責任で全く努力しないダメ武士校生・磯部磯兵衛のぐうたらな日々を描く、超脱力系時代劇が誕生した。「磯兵衛だったらどう行動するか」と追求した杉野のダメ人間っぷりもなかなか堂に入ったものだ。

「磯兵衛という人間のおかしみ、バカバカしさみたいなものは、ちょっとした間や表情も、演じる自分が『ここは面白い』とか思いながらやっていると、その面白さが伝わらなくなってしまう。コメディのお芝居自体、難しいですけれども、今回はかなり難易度が高かったと思います。監督も、カメラマンさんも、これほど細部までこだわってようやくバカバカしい作品ができるんだから、一個の芸術だと思います」

また、スタッフとともに作り上げた磯兵衛のビジュアルも自信作だ。

「丈の短い着物も、めっちゃ青く塗った月代も、似合うなあと思って(笑)」

磯兵衛のマイペースな性格は、自分と重なるという杉野。「自分らしくいられる時間や仕事場が増えてきた」と語る。

「たぶん、今の自分を認めているんだと思います。それは年齢や自分のこれまでの経験もあるかもしれないですし、自分がやりたいことをやれるようになってきたからかもしれない。人は自分に対してここがダメ、あそこがダメ、とダメ出しばかりするけれど、自己否定は疲労のいちばんの原因だと思うんです。だから、自分に“お疲れさま”とねぎらいの言葉をかけたり、ご褒美になるような時間を持てたらいいなと思います」

(ヘアメーク:KOTARO、スタイリング:伊藤省吾/sitor)