銀杏BOYZ、10カ月にわたる弾き語りツアー最終日をレポート ゲストのTOMOVSKYを迎えて47都道府県完走!

AI要約

2024年7月12日、浅草公会堂で行われた銀杏BOYZのファイナルライブについて。峯田和伸の弾き語りや、ゲストのTOMOVSKYのパフォーマンスなどが紹介されている。

銀杏BOYZのステージでは、地元浅草への思いやツアーの報告があり、ファンにはおなじみの曲が披露された。バンド編成になる前後で構成されたライブが行われた。

特に珍しい曲「朝立ち」の披露や、ギタリストとドラマーが登場するなど、ライブのハイライトが満載であった。

銀杏BOYZ、10カ月にわたる弾き語りツアー最終日をレポート ゲストのTOMOVSKYを迎えて47都道府県完走!

2024年7月12日、浅草公会堂にて、銀杏BOYZのライブが行われた。峯田和伸が弾き語りで、2023年9月19日の渋谷WWW Xを皮切りに、約10カ月かけて全都道府県を回ったツアー『銀杏BOYZ 世界ツアー 弾き語り23-24 ボーイ・ミーツ・ガール Boi Meets Girrrl』の、ファイナル公演である。

今年の6月に新潟公演から始まった7都市を回るファイナルシリーズは全公演でゲストがひとり、ブッキングされている。この日のゲストはTOMOVSKY。開演時刻になると、まず峯田がひとりで登場して前説を務め、ゲストを呼び込む。

スーツにネクタイ姿で、水色のセミアコを抱え、足元にバスドラムを配置したTOMOVSKYは、「いい日になるね、きっとね。(ツアーが)すごい大変だったみたいなので。大事な日なので。がんばります」と告げ、「脳」の最初の一節を歌ってから、オーディエンスに「覚えた?」と問いかけ、返ってきたシンガロングに「おお、いいねえ」と喜ぶ──という形でスタートする。で、それ以降も、たびたびオーディエンスに呼びかけて、歌わせる。

さらに、「歌う 58歳」もオーディエンスに歌わせたり、19年前に設えた自分の仕事部屋に初めて来た人は峯田君だったことを急に思い出したから、歌にしました──と、「ミネタ君がこの部屋の最初のお客様」というワンフレーズだけで終わる歌を披露したり、6曲目の「夜中一度風が止まる」を終えたところで、「大事な2曲を飛ばしていた!」と報告してから(言わなきゃ誰にもわからないのに)その2曲=「日本酒雨割り」と「夏のアリは早歩き」を歌ったり、その後者の「夏のアリは早歩き」は、某大物アーティストの某有名曲とまったく同じメロディだったり──と、いつもどおりの自由にも程があるパフォーマンスで、オーディエンスを魅了する。

11曲目は「峯田君、日本一周おめでとう!」という叫びから始まった「我に返るスキマを埋めろ」。サビでオーディエンスとの掛け合いが見事に決まり、極めていい空気感で曲は終盤に向かう。そしてもう一度「歌う 58歳」を歌い、最後にギターをかき鳴らしながらスマホを出して時間を確認し、「ジャスト!」という叫びで曲を締め、持ち時間をぴったり使い切ったトモさんであった。

銀杏BOYZのステージは、「新訳 銀河鉄道の夜」でスタート。「シベリア鉄道乗り換え 中野駅で降ります」を「浅草で降ります」と変えて歌った峯田、曲を終えると、この47都道府県ツアー、骨折もせずコロナにもならず、予定どおりに今日のファイナルまで来れました、と報告する。で、「僕んち、すぐそこ。なんなら今から帰ってシャワー浴びて来れる」と、最後は浅草でやりかったことも伝える。峯田は、2019年放送のNHK大河ドラマ『いだてん』で浅草の車夫の役を演じたのがきっかけで、長年住んでいた中野界隈を離れ、浅草在住になっている。

2曲目「NO FUTURE NO CRY」の後半では、マイクスタンドを客席の方に向けて、オーディエンスにシンガロングを促し、自分はアコースティック・ギターの音を拾う用のマイクに口を近づけて絶唱する。という行動は、その後の曲でも、何度も繰り返された。

亡くなった友達(イノマー)への思いを言葉にして、4曲目「夢で逢えたら」に入る。TOMOVSKYのバンド、カステラを小6で知った時のことや、高1で初めてニルヴァーナを聴いた時のことを回想してから「エンジェルベイビー」を歌う。というふうに、言葉と曲で自分の思いを伝えながら「恋は永遠」「いちごの唄」と、ファンは誰もが知っている曲を次々と披露していく峯田だったが、9曲目はちょっと違った。

「朝立ち」をやったのだ。2009年に出た、Kebab Recordsというインディー・レーベルのコンピレーション・アルバムに提供した曲で、このツアーの何公演かで歌うまでは、ほぼライブでやったことがなかった曲だという。

その「朝立ち」のエンディングで、ギター加藤綾太とドラム岡山健二が登場し、次の「二回戦」から3人編成でのライブになる。ひとりでの弾き語りが一部、バンドでのライブが二部、ということだろう。