「嫌いな女子アナ上位」常連だった元ぶりっこ女子アナが“俳優としてサマになってる”ワケ

AI要約

『ブラックペアン シーズン2』第1話で、田中みな実と内野聖陽の会話が話題に。田中の先輩後輩関係への目配せや、『ギークス』での医療関係者役に注目。

田中みな実の俳優人生に加賀谷健が迫り、その変化を探る。2009年のTBS入社時から演技の成長を実感させる。

田中みな実の「ぬるやか」な変化を感じさせる俳優としての活躍を振り返る機会。

「嫌いな女子アナ上位」常連だった元ぶりっこ女子アナが“俳優としてサマになってる”ワケ

 放送中の『ブラックペアン シーズン2』(TBS、毎週日曜日よる9時放送)第1話で、田中みな実と内野聖陽の間で交わされた会話が、話題である。割烹料理屋のカウンター席。大学病院教授・佐伯清剛(内野聖陽)が、治療コーディネーター・椎野美咲(田中みな実)に「木下君は元気にしているかね?」と聞く。

「木下君」とは、『ブラックペアン』(TBS、2018年)で加藤綾子が演じた役だったのだが、元局アナの先輩、後輩関係へのちょっとした目配せだった。毎週木曜日よる10時から放送されている『ギークス~警察署の変人たち~』(フジテレビ、以下、『ギークス』)でも田中は、医療関係者を演じている。

 イケメン研究をライフワークとする“イケメン・サーチャー”こと、コラムニスト・加賀谷健が、“良い気分”の俳優人生を歩む田中みな実を解説する。

「結局ぬるいぐらいがいいのよね。酒も仕事も人間関係も」

『ギークス』第1話で描かれる、小鳥遊警察署の刑事課鑑識係・西条唯(松岡茉優)、交通課の基山伊織(滝沢カレン)との飲み会。産業医・吉良ます美(田中みな実)が、つぶやくように言い放つ。唯が飲んでいた熱燗がどうもぬるかったことから、回り回ってこのフレーズが出てきたのだが、田中みな実が醸す味わい深さ……。

 現在の田中みな実は、俳優としてだいぶサマになり、演技が身体に定着してきた気がする。2009年にTBSに入社した当時は、いわゆる“ぶりっ子”キャラで、週刊文春が発表する「嫌いな女子アナ」ランキング上位の常連だった田中が、2014年のフリー転向以降、次第に「好きな女子アナ」へとゆるやかに変化していった。

『絶対正義』(東海テレビ、フジテレビ、2019年)では、演技初挑戦。初主演映画『ずっと独身でいるつもり?』(2021年)などを経て、それこそゆるやかなぬるさみたいな感じで、俳優の世界でも明らかに演技を上達させている。田中みな実とは、“ぬるやか”な変化の人なのだ。