今年の夏ドラマは見るのが怖い!? 設定が刺激的すぎる…「漫画実写化ドラマ」

AI要約

今年の夏のドラマは漫画を実写化した作品が注目を集めている。特に危うさを含む内容や刺激的なテーマが多く、視聴者を引きつける。

『さっちゃん、僕は。』では、遠距離恋愛や純愛を描きながら、登場人物の闇もクローズアップされている。ハラハラしながらも続きが気になるストーリー展開が見どころ。

『あの子の子ども』は未成年の妊娠を丁寧に描いた作品であり、家族やクラスメイトとの関係もテーマとして掘り下げられている。美しい映像も作品の魅力の一つ。

今年の夏ドラマは見るのが怖い!? 設定が刺激的すぎる…「漫画実写化ドラマ」

 今年も各局で夏のドラマがはじまった。夏ドラマは少々刺激的なテーマも多く、見る人をドキドキさせる。とくに今回の夏ドラマにおいて、漫画を実写化した作品はちょっと“キケン”な内容が多く、予告映像だけでハラハラしてしまいつつも、とても惹かれてしまうのも事実だ。

 そこで今回は、そんな危うさを含む、この夏話題の漫画実写ドラマを紹介したい。

『さっちゃん、僕は。』は2019年から『少年ジャンプ+』(集英社)で連載された、朝賀庵さんの作品である。ドラマはTBSドラマストリームにて2024年6月よりFANTASTICSの木村慧人さん主演で放送されている。

 物語のあらすじはこうだ。北海道から上京した大学生の主人公・片桐京介には、地元に残したさっちゃんこと小山内早智という恋人がいた。肉体関係を結べないまま遠距離恋愛が続くなか、京介は美しい人妻・国木田紫乃と関係を持ってしまう……というストーリーだ。

 昭和のヒット曲『木綿のハンカチーフ』の歌詞のように、東京へ旅立った恋人は華やかな都会に染まり、田舎に残した恋人とは別れてしまうこともある。しかし本作では、純愛な遠距離恋愛が続いていくうえ、それぞれの登場人物が抱える闇も丁寧にクローズアップされ、描かれているから面白い。

 果たして京介とさっちゃんとの関係はどうなるのか、一度見たら続きが気になって仕方のないドラマである。

『あの子の子ども』は、2021年より『別冊フレンド』(講談社)で連載中の蒼井まもるさんによる漫画だ。高校生の妊娠を丁寧に描いた作品として話題となり、第47回講談社漫画賞・少女部門を受賞している。

 主人公の女子高校生・川上福は、同級生の恋人・月島宝と幸せな交際をしていた。しかしあるとき避妊に失敗し、思いがけず妊娠してしまう。自分は今後どうすべきなのかと悩む、福と宝。だが、妊娠を機に家族やクラスメイトとの関係も崩れていってしまう……。

 未成年の妊娠をこれほどまで丁寧にすくい上げた作品は珍しく、見ることで多くのことを考えさせられる。柔らかく美しい映像も、本作を彩る魅力のひとつだろう。

 ドラマはカンテレ・フジテレビ系列で2024年6月より放送されている。老若男女問わず、多くの人に見てほしい作品である。