「オルタナティブロック」って何?アニメ【推しの子】2期を彩る楽曲のジャンルを解説

AI要約

オルタナティブロックは、1980年代後半から1990年代にかけてアメリカやイギリスを中心に発展したロックのジャンルで、商業的なメインストリームロックに対抗するアンダーグラウンドシーンからの音楽を指す。

オルタナティブロックは、幅広い音楽ジャンルを取り入れた自由な表現が特徴であり、多様なスタイルが存在する。

代表的なオルタナティブロックのスタイルと特徴、おすすめのアーティストについて紹介し、羊文学の活動やアニメタイアップ曲に触れた。

「オルタナティブロック」って何?アニメ【推しの子】2期を彩る楽曲のジャンルを解説

 激しく歪んだギターで強烈なインパクトを残したオルタナティブロックバンド「羊文学」の「Burning」。アニメ『【推しの子】』2期エンディングテーマのこの曲は、1990年代の音楽シーンを彷彿とさせるシューゲイザーサウンドです。

 ところで、本楽曲で羊文学に触れた方などで「オルタナティブロックって何……?」という疑問をお持ちの方がいるかもしれません。そこで本記事では、オルタナティブロックの概要や魅力をご紹介します。

 オルタナティブロックは、1980年代後半から1990年代にかけてアメリカやイギリスを中心に発展したロックのジャンルです。「オルタナティブ」という言葉は「代替の」という意味を持ち、当時の商業的なメインストリームロックに対して、アンダーグラウンドシーンから出てきた音楽を指していました。

 幅広い音楽ジャンルを取り入れ、型にはまらない自由な表現が特徴で、ロック、パンク、フォーク、メタル、ヒップホップなど、様々な要素が混ざり合い、独特なサウンドが生まれてきました。

 オルタナティブロックは、多様な音楽性を内包する幅広いジャンルなので一概に特徴を説明するのは難しいです。しかし、オルタナティブロックの共通点としては、”商業主義的な音楽への反発”という精神性が挙げられます。自分たちの表現したい音楽を追求する姿勢が、オルタナティブロックの大きな魅力と言えるでしょう。

 たくさんのスタイルがありますが、いくつかの代表的なスタイルと特徴をご紹介します。

1. グランジ

 激しい歪みとエフェクターを駆使したギターサウンドが中心のスタイル。ギターソロはメロディーよりもノイズ的な要素が強く、空間を埋め尽くすような音像を作り出します。代表的なアーティストはNirvana、PEARL JAM、Soundgarden。

2. ローファイ

 環境にこだわらない録音技術や簡素なアレンジ、メランコリックな雰囲気を持つスタイルです。代表的なアーティストはPixies、Slowdive。

3. インディーロック

 メジャーレーベルとは契約せず、インディペンデントレーベルで活動するアーティストの作品、多様な音楽性を持つスタイル。代表的なアーティストはR.E.M.、 The Smiths、The Cure。

4. ポストロック

 伝統的なロックの形式にとらわれない実験的なサウンド、アンビエントや電子音楽の影響を受けたスタイルです。代表的なアーティストはSigur Ros。

5. シューゲイザー

 激しい歪みとエフェクターを駆使したギターサウンド、フィードバックやリバーブによる空間的な音像や幻想的なボーカルが特徴のスタイル。代表的なアーティストはMy Bloody Valentine、Ride。

そのほかのおすすめアーティスト海外:Radiohead、Beck、Jimmy Eat World、Pavement、Red Hot Chili Peppers、Weezer 、Bush、The Smashing Pumpkins

日本:NUMBER GIRL、ハヌマーン、ストレイテナー、首獄門同好会、King Gnu、羊文学、キタニタツヤ、ひとひら

 羊文学はアニメ『【推しの子】』2期のエンディングテーマ「Burning」のほかにも、『呪術廻戦』2期エンディングテーマの「more than words」、『平家物語』のオープニングテーマ「光るとき」などのアニメタイアップ曲があります。

 ここで紹介した日本のアーティストも多くタイアップをしているので、ぜひお気に入りのオルタナティブロックを見つけると、世界観が広がりもっとアニメが楽しくなるかもしれません。

(C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会