国道29号題材の綾瀬はるか主演映画、11月に公開…鳥取県がロケ地PRで誘客へ

AI要約

鳥取県出身の詩人中尾太一さんの詩集が原作の映画「ルート29」が11月に公開される。県内でも撮影され、県民がエキストラとして出演した。映画を活用した誘客促進を図るため、県はロケ地マップの作成や出演者のトークショーを企画している。

主人公が風変わりな少女と共に旅するロードムービーで、喜びや悲しみの感情が主人公の心に満ちていく様子が描かれる。綾瀬はるかさんや大沢一菜さんが主演を務める。

県内ロケに協力した県フィルムコミッションの支援のもと、国道29号や鳥取砂丘などでの撮影が行われた。映画公開に合わせて、映画の舞台となった場所を紹介するキャンペーンやPRイベントが計画される。

 鳥取県出身の詩人中尾太一さんの詩集が原作の映画「ルート29」が11月に公開される。国道29号や鳥取砂丘など県内でも撮影され、県民がエキストラとして出演した。上映に合わせ、県はロケ地マップの作成や出演者のトークショーを企画し、映画を活用した誘客促進を図る。

 今作は、映画「こちらあみ子」でデビューした森井勇佑監督が、兵庫県姫路市から鳥取市までの国道29号を約1か月間旅して、脚本を完成させた。原作は中尾さんの詩集「ルート29、解放」。

 他人と必要以上にコミュニケーションを取ることのできない主人公が、ある風変わりな少女と旅に出るロードムービーで、旅を通じて主人公の心に喜びや悲しみの感情が満ちていく様子を描く。主演を綾瀬はるかさん(39)、風変わりな少女役を大沢一菜さん(13)が務める。

 映画の県内ロケは、県フィルムコミッションが協力した。撮影は昨年7、8月、国道29号や鳥取砂丘など各所で行われ、公募で選ばれた県民が通行人などの役でエキストラ出演した。

 県は上映に合わせて、舞台となった場所を始めとする県内各地の魅力を発信し、誘客につなげたい考え。ロケ地マップを作成して映画館で配布し、SNSを使ってロケ地巡りのキャンペーンを行う。

 また、森井監督や中尾さんを招いたトークショー、映画のワンシーンや撮影風景を収めたパネル展も計画。首都圏など県外の映画ファンらに積極的にPRする。県観光戦略課の榎田好宏課長補佐は「県外の人に作品の舞台に足を運んでもらい、作品を一緒に盛り上げたい」と話す。

 県によると2012年に公開された映画「るろうに剣心」では、洋風建築「仁風閣」(鳥取市)で撮影が行われた。映画のヒットも手伝って監督のトークショーを企画した仁風閣には、登場人物の衣装を着たコスプレ愛好家が大勢詰めかけた。

 19年公開の「男はつらいよ お帰り寅さん」でも鳥取砂丘が撮影場所として使われ、話題になった。「ルート29」は、作品の6割以上が県内で撮影されたといい、県は各地の盛り上がりや波及効果に期待を寄せる。