日本映画を極めたら、世界が見つけてくれた 井浦新「東京カウボーイ」でアメリカデビュー

AI要約

井浦新が「東京カウボーイ」でアメリカ映画デビューを果たし、日本人商社マンがモンタナ州の牧場でカウボーイの生活に触れて人生を見つめ直す物語が展開される。

ヒデキは牧場再建のためにモンタナ州に派遣され、現地の文化と自然に触れる中で新たな計画を提案する過程が描かれる。

井浦は自身の俳優としての取り組み方がアメリカ映画への出演の機会につながったことを喜び、日本映画を深く探求したいと考えている。

日本映画を極めたら、世界が見つけてくれた 井浦新「東京カウボーイ」でアメリカデビュー

井浦新が「東京カウボーイ」でアメリカ映画デビューを果たした。日本人商社マンが、出張先のアメリカ北西部、モンタナ州の広大な牧場でカウボーイの生き方や文化に触れて人生を見つめ直す物語。「僕の俳優としての取り組み方が、アメリカ人監督らからのオファーにつながった」と素直に喜びを表現した。

ヒデキは東京の大手食品商社に勤めるサラリーマン。会社がモンタナ州に所有する経営不振の牧場を再建するため、和牛畜産業の専門家ワダと現地に乗り込むが、ワダがけがで入院。スーツ姿で新たな事業計画をプレゼンするものの、効率重視一辺倒の計画は見向きもされない。ヒデキは7万エーカーもの敷地を案内され計画実現は困難と判断。スーツからカウボーイの格好に着替え、牧場の仕事を手伝い始める。地に足を着けて生きるカウボーイたちと交流し、土地の魅力や雄大な自然を実感。新たなプランを提案する。

井浦はこれまで、出演作品とともに是枝裕和、若松孝二、河瀬直美らさまざまな監督と海外の映画祭などに参加してきた。「日本映画はオリジナリティーを持つ作品が多い。(海外作品への)チャレンジもいいが、自身としては日本映画をより深く探求したい」と思ってきた。「海外の映画祭で感じたのは、誰かの心を動かすことができれば世界中の映画人が見てくれるということ。日本映画を極める中で、もし『君と一緒の仕事がしたい』と言ってくれる人が現れたら幸せ。そんな出会いがあったら」と考えてきた。それが実現したのが本作だ。

出演のオファーを受けた時に「少し遠回りをしたかもしれないが、間違いではなかった」と感じた。「俳優をやり続けても、そうした出会いがないこともあるから、(よくぞ)見つけてくれた」。本作のマーク・マリオット監督は「朝が来る」(2020年)など多くの井浦出演作品を見て「新さんの素晴らしい自然な演技、純粋さに心を動かされて、この人が必要だ!と思った。良い決断だったと思っている」、プロデューサーのブリガム・テイラーも「1998年に『ワンダフルライフ』を拝見して以来、井浦さんの大ファン」とのコメントを寄せている。