ダイソーTCG「蟲神器」、ブースターパック第4弾先行体験会レポート

AI要約

2024年6月9日、池袋のTCGショップで開催された蟲神器のブースターパック第4弾先行体験会の様子。

21種類の新カードを体験でき、<生きた化石>セットや<巨大甲虫>セットの強さを実感。

小中学生の参加者が増加し、和気あいあいとした対戦が行われた。

ダイソーTCG「蟲神器」、ブースターパック第4弾先行体験会レポート

 2024年6月9日、池袋のTCGショップ「ドラゴンスター池袋店」で、TCG「蟲神器」のブースターパック第4弾先行体験会が開催された。蟲神器は、100円ショップ大手のDAISO(ダイソー)が2022年11月7日に発売を開始したダイソーオリジナルTCGで、スターターセットもブースターパックも税込み110円で購入でき、気軽に始められるTCGとして多くのプレイヤーを獲得している。基本的には、新品のスターターパックやブースターパックは全国のダイソーのみの販売となるが、公認サポーターによる大会が全国で開催されており、初の公式ガイドブックが2024年7月8日に発売される予定になっているなど、発売から約1年半が経ったが、さらなる盛り上がりを見せている。

 ブースターパック第4弾「無垢の黎明」は今夏発売予定で、5月上旬から第4弾の新カードの情報が公式Xアカウントで順次公開されている。現時点で「タイタンオオウスバカミキリ」「コロギス」「ネプチューンオオカブト」「蠱術の贋作」「草薙の劫火」「カヤキリ」「剣舞天翔の刹那」「タンザニアバンデットウデムシ」「ゴホンツノカブト」「死神蟲の蛮刀」「テイオウムカシヤンマ」の11種類のカードが明らかになっている。

 6月8日から、大阪や東京、山形、静岡、福岡でいち早く第4弾の新カードを体験できる先行体験会が開催されている。筆者は、池袋のドラゴンスター池袋店で開催された第4弾先行体験会に参加してきたので、その様子をレポートする。

■ 12種類の初出カード含む、21種類の新カードを体験

 第4弾先行体験会では、第3弾の新カードのうち21種類を体験することができた。この21種類の新カードのうち9種類はすでにXアカウントで公開されたものだが、残りの12種類はこの先行体験会が初出となる。先行体験会では、21種類の新カードをランダムに配るのではなく、シナジーがあるカード3種類を2枚ずつセットにして合計6枚のカードが配布された。セットの種類は全部で7種類だ。これまでの先行体験会でも同様に7種類のセットが配布されたのだが、今回は単にカードが配られるだけでなく、それぞれのセットの特徴や使い方のヒント、相性の良いカードが書かれた解説書も用意された。希望者は解説書を参考にデッキを組むことができるので、より初心者にも親切になったといえる。

 最初にその7種類のセットとそのセットに含まれるカードを紹介する。第4弾のカード種類の総数は発表されていないが、体験会で見たカードには●/64とナンバリングされていたため、全部で64種類だと思われる(ちなみに第3弾は全60種類)。先行体験会とXアカウントで公開されたカードは合計23種類になるので、1/3以上が公開されたことになる。

 LRカードの「テイオウムカシヤンマ」を中心にした<生きた化石>セットは、自分の捨て札にある<生きた化石>の虫の数だけコストを減らせる効果<生きた化石>を活かして、強力な虫を低コストで場に出すことを目指すセットだ。第3弾で猛威を振るった水生昆虫もそうだが、蟲神器におけるコスト軽減効果は非常に強力であり、初心者でも使いやすい強力デッキとなりそうだ。

 3種類の「バーチェルグンタイアリ」による<軍隊連携>セットは、自分の場にいる<軍隊連携>を持つ虫の技を使える<軍隊連携>を活かして、素早く相手の縄張りを削ることを目指すセットだ。デュエマでいうサバイバー、MTGでいうスリヴァーに似た感じで、コストが軽いアリの長所を活かせるデッキである。

 LRカード「ネプチューンオオカブト」を中心とする<威圧の大角>セットは、相手の行動を妨害する<威圧の大角>を活かして、盤面のアドバンテージを得ることを目指すもので、コントロール系のデッキが好きな人におすすめだ。

 LRカード「タイタンオオウスバカミキリ」を中心とする<巨大甲虫>セットは、エサ場を8つ以上にすることで発動する<巨大甲虫>や<巨大昆虫>を活かして、巨大サイズで蓋をするタイプのデッキだ。エサ場を素早く増やすために、虫の攻撃によって破壊されたときにエサ場に行く<宝石昆虫>持ちの虫が役立つ。巨大な虫で相手を圧倒したい人におすすめだ。

 SRカード「マンディブラリスフタマタクワガタ」とRカード「コロギス」を中心とする<狂暴化><危険察知>セットは、マンディブラリスフタマタクワガタのデメリット能力である<狂暴化>を、コロギスの<危険察知>によって無効化するコンボを狙うデッキだ。コロギスは相手の虫の場に出たときの<>効果を無効にすることもできるので、メタカードとしても強力だ。

 LR術カード「剣舞天翔の刹那」を中心とする剣舞天翔強化セットは、2コストで最大2枚までの強化カードをエサ場から場の最大2体の虫に付けることができる剣舞天翔の能力を活かして、場の虫を一気に強化して勝利を狙うデッキであり、テクニカルなデッキが好きな人におすすめだ。

 SR術カード「死神蟲の蛮刀」とSR術カード「蠱術の贋作」を中心とする蛮刀&贋作強化セットは、2体の虫への攻撃ができる「ゴホンヅノカブト」を「死神蟲の蛮刀」と「蠱術の贋作」を使って大きく強化するデッキだ。上手くコンボが決まれば爽快だろう。

■ 小中学生の参加者が増加し、和気あいあいと対戦が行なわれた

東京の先行体験会は、午前の第一部と午後の第二部の2回に分けて開催され、筆者は第1部に参加した。第1部の参加者は40名ほどで、その1/3程度が小中学生であり、前回や前々回の先行体験会よりも、小中学生の参加者が増えていることが印象的であった。最初に、大創出版社長の西田大氏が「是非新しいカードを楽しんでいってください」と挨拶した。

参加者には蟲神器のスターターセット(40枚入り)と、すでに紹介した第4弾の新カードのセット(3種類×2枚)が配られるので、それらのカード(必ず新カードは6枚全部デッキ入れる必要がある)を組み合わせて20枚のデッキを作り、参加者同士でフリー対戦を行なう。対戦が終わったら相手を変えたり、第4弾の新カードセットを他のセットと交換したりして、再び対戦を行なうという流れであった。先行体験会に参加した蟲神器プレイヤーは、皆が楽しそうに対戦を行っていた。小学生と西田社長の対戦も行なわれ、見事に小学生が勝利した。筆者も何度か公認大会に参加したことがあるが、大人を倒す強い小学生がたくさんいる。

■ <生きた化石>セットと<巨大甲虫>セットの強さを実感

 筆者も短い時間ではあったが、<生きた化石>セットと<巨大甲虫>セットを使ってデッキを構築し、対戦することができた。<生きた化石>の効果を活かすために、スターターから「虹の架け橋」や「蟲の息吹」を投入し、時間稼ぎのために<とびだす>持ちの「ミンミンゼミ」などもチョイスしてデッキを構築した。

 <生きた化石>デッキでは2戦した。初戦の相手は、剣舞天翔強化セットを使ったデッキで、こちらが早期に2コストで<生きた化石>を持つ「ムカシトンボ」を場に出すことができ、「ムカシトンボ」が破壊されて捨て札にある状態で、コストを1軽減して5コストで「テイオウムカシヤンマ」を場に出すことができた。その後、相手が「剣舞天翔の刹那」を使って強化カードを2枚、エサ場から場の虫に付けたりして反撃したものの、最後は捨て札に4枚もの<生きた化石>持ちがたまり、4コスト軽減で「テイオウムカシヤンマ」や「ムカシヤンマ」を場に出し、盤面を制圧して勝利した。このとき活躍したのが捨て札の虫を手札に戻せる「虹の架け橋」であり、いったん破壊された<生きた化石>持ちを手札に戻して再展開できた。

 2戦目は相手も<生きた化石>デッキでミラー対決となったが、こちらのまわりが良く、最後は3コスト軽減で、「テイオウムカシヤンマ」を1ターンに2枚出して勝利した。やはりコスト軽減で大きな虫をどんどん出せるのは気持ちがいい。

 次に<巨大甲虫>セットでも対戦をしてみた。こちらは1戦しかできなかったが、うまくエサ場が溜まり、縄張りはすべてなくなったものの<巨大甲虫>と<巨大昆虫>が発動して勝つことができた。どちらもプレイしていてとても楽しいデッキであり、第4弾が発売されたら、もっと完成度の高いデッキを構築して遊ぼうと思っている。

 先行体験会終了後、参加者は配布されたアンケートに回答し、参加賞のシールをもらっていた。参加者はみんなとても楽しそうで、満足した表情であった。

 第4弾「無垢の黎明」の発売時期は夏頃としかアナウンスされていないが、前回の第3弾の先行体験会から発売までの期間が1ヶ月程度だったことを考えると、第4弾もそう遠くないうちに発売されそうだ。第4弾の登場により、水生昆虫が猛威をふるっている現環境もガラリと変わり、さまざまなデッキタイプが活躍することになるだろう。発売が楽しみだ。

(C)大創出版