リニア水位低下 JR東海からの報告は2月 県に伝えたのは5月 岐阜県瑞浪市

AI要約

リニア中央新幹線のトンネル掘削工事による水位低下問題で、岐阜県瑞浪市の井戸や共同水源が影響を受けている。

市長はJR東海に今後の対応についての早期発表を求め、適切な措置を要望している。

JR東海が進捗状況を報告し、市長は住民の安全を最優先に、工事の進行状況に対する不満を表明している。

 リニア中央新幹線のトンネル掘削工事が行われている岐阜県瑞浪市で井戸などの水位が低下した問題で、水野光二市長は30日の記者会見でJR東海に「今後の対応について発表を早くしてほしい」と求めた。

 市内では大湫町の井戸やため池、共同水源の水位が低下した。水野市長はJR東海から2月26日に共同水源の枯渇について報告があったことを明らかにし、「判断ミスというか、その時はこんな騒ぎになると思わなかった」と振り返った。

 JR東海が県に伝えたのは5月だった。市から県には連絡しておらず、「JRに『県へ報告を上げて』と注文したので、それで大丈夫と思った」と説明した。

 JR東海が新たな観測井の設置作業を行って21日から計測をし、「水位は安定している」と報告があったという。水野市長は「個々の住民にはスピーディーに対応しており、不安を取り除く一因となっている」と一定の評価をした一方、工事の今後について「いまだに明確にしないのは不満」と述べた。「『元通りにしてほしい』という地元住民に応えるよう最大の努力をしていきたい」と強調した。