辺野古移設巡り大浦湾側のサンゴ移植に着手…防衛省が沖縄県の許可受け、完了後に地盤改良へ

AI要約

防衛省は普天間飛行場の移設計画に伴い、大浦湾側のサンゴ移植作業を開始した。

県と沖縄防衛局の対立や許可取得の経緯について、移植作業の詳細が記されている。

玉城知事は作業の適切性について懸念を示し、生存率が低い場合の対応を促している。

 沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場を同県名護市辺野古に移設する計画を巡り、防衛省は24日、大浦湾側のサンゴの移植作業に着手した。県は23日、同省沖縄防衛局が申請したサンゴ約8万4000群体の移植作業を許可していた。

 サンゴを巡っては、県が2022年9月、同局が移設工事の埋め立て区域外に移植するために行った許可申請を不許可とした。農相が移植を認めるよう県に是正指示して訴訟となったが、今年4月、県の敗訴が確定。それでも県が許可しなかったため、農相が許可するよう勧告、指示していた。

 24日は午後2時から、作業員らが移植作業を開始。同省は、大浦湾側でサンゴの移植完了後、軟弱地盤に鋼管を打ち込み、内部に砂を流し込む手法などで約7万1000本の砂杭をつくって地盤改良を行う方針だ。

 玉城デニー知事は24日の記者会見で、「移植したサンゴが損傷しないよう適切に作業し、十分な生残率が見込まれない場合は移植手法を県と協議するよう申し入れたい」と話した。