ピカソのフルネーム、160桁の円周率、100本以上売れた寿限無、限界突破に挑戦したハンコ屋の本気に大反響
島根のハンコ屋が小さなハンコを作り話題に。他にも様々な変わったハンコを販売。
コロナ禍で売上減少したハンコ店がSNSでの宣伝を兼ねて細かすぎるハンコを製作。
職人の技が光る“細かすぎる”ハンコが売り上げを伸ばし、注目を集める。
「島根のハンコ屋、限界突破に挑戦」。1円玉よりも小さい直径1.2cmの中に敷き詰められた、120もの文字。創業50年以上、島根県の老舗ハンコ店、永江印祥堂の商品紹介の投稿がSNSで29万を超える「いいね」を獲得し話題になっている。
永江印祥堂の一風変わったハンコは他にも、画家・ピカソのフルネームのハンコや、童謡の『ふるさと』の歌詞を敷き詰めたもの、さらには円周率を160桁も並べたものまである。
「円周率!へーすご!」(20代男性ら)
「めっちゃ細かい。面白いなって思います」(20代男女)
このハンコ店が“細かすぎる”ハンコを作るようになったのは、コロナ禍で店舗での売上が大きく落ち込んだことがきっかけだった。
「オンラインショップを宣伝するにあたってSNSを活用しようというところで、うちの技術が伝わるようなものが作れるんじゃないかなと、あの細かい文字が彫刻されたハンコを思いついた」(永江印祥堂SNS担当者)
“細かすぎるハンコ”の製作を任された職人歴20年の村尾直樹さんは、「SNSの担当者の熱い思いがすごい伝わってきたので、ぜひともチャレンジはしたいなと。非常に細かいところまで気を遣ってやるので難しいですね」と振り返る。
職人の技が詰まった“細かすぎる”ハンコはSNSで話題になり、オンラインショップの売り上げは3.5倍もアップした。
中でも、108もの文字が彫られている、落語の代表的な前座噺『寿限無』のハンコは、1本1万9800円という価格でも、これまでに100本以上も売れたという。
デジタル化が進み日常で使う機会が減りつつあるハンコだが、今後は意外な場面で使われることが増えるかもしれない。
「皆さんの興味を引く面白いもの、例えばアートや観賞用コレクションなど、いろんなツールになっていけたらと思っています」(永江印祥堂SNS担当者)
(『ABEMAヒルズ』より)