「餃子の王将」社長射殺、工藤会系組幹部が無罪主張へ…弁護人「事件に関わっていない」

AI要約

2013年に王将フードサービスの社長、大東隆行さんが射殺された事件で、特定危険指定暴力団工藤会系組幹部の田中幸雄被告が無罪を主張する方針を明らかにした。

田中被告は大東さんの殺害を共謀したとされ、事件から8年10か月後に逮捕されたが、直接的な証拠はないとされる。

現在も背後関係の捜査が続いており、公判の日程は未定となっている。

 「餃子(ギョーザ)の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東(おおひがし)隆行さん(当時72歳)が2013年に京都市内で射殺された事件で、殺人罪などで起訴された特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)系組幹部、田中幸雄被告(57)の弁護人が20日、報道陣の取材に応じ、公判で無罪を主張する方針を明らかにした。

 この日は京都地裁で非公開の第4回公判前整理手続きがあり、田中被告本人も出席。弁護人は終了後、公判での主張について「事件に関わっていないとして否認する」と述べた。初公判の時期は決まっていない。

 起訴状によると、田中被告は氏名不詳の複数人と共謀して大東さんを殺害しようと計画。13年12月19日午前5時46分頃、京都市山科区の王将本社ビル前の駐車場で、拳銃を発射して大東さんを殺害したとされる。発生から8年10か月が過ぎた22年10月28日、殺人と銃刀法違反の両容疑で京都府警に逮捕された。

 事件では田中被告の関与を示す直接証拠はないとされ、検察側は、状況証拠を積み重ねて立証する方針とみられる。京都、福岡両府県警の合同捜査本部は、田中被告が何者かに指示を受けた組織的な事件とみて、現在も背後関係などの捜査を続けている。