指示役「殺害後に報酬100万円を受け取った」…那須2遺体、殺人容疑で再逮捕

AI要約

東京都内の夫婦が栃木県那須町の河川敷で殺害され、逮捕された男6人のうち、住所不明の佐々木容疑者が再逮捕された。彼は殺害を依頼され、報酬を受け取ったと供述している。

佐々木容疑者は関根容疑者から殺害を依頼され、報酬を渡された。別の容疑者が道具を用意し、実行役2人に渡したとされる。

佐々木容疑者は過去にスナックの経営などを行い、多額の借金を抱えていた。上京後は上野で客引きをしており、関根容疑者と知り合ったとみられている。

 栃木県那須町の河川敷で東京都内の夫婦の遺体が見つかった事件で、警視庁は19日、死体損壊容疑などで逮捕された男6人のうち、住所不定、職業不詳佐々木光容疑者(28)を夫婦に対する殺人容疑で再逮捕した。事件を主導したとされる男から「実行役を探すよう指示され、殺害後に報酬100万円を受け取った」と供述している。殺人容疑での逮捕は2人目。

 発表によると、佐々木容疑者は他の5人と共謀して4月15日夜~16日未明、品川区東五反田の空き家1階の車庫で、東京・上野で複数の飲食店を経営していた宝島龍太郎さん(55)と妻幸子さん(56)の首を絞めるなどして殺害した疑い。

 捜査関係者によると、佐々木容疑者は、夫婦の長女と内縁関係にある会社役員関根誠端(せいは)容疑者(32)から殺害を依頼されたとし、「上野で力がある人なので断れなかった」と供述。関根容疑者が準備した報酬1600万円のうち100万円を受け取り、残る1500万円を知人で仲介役の平山綾拳(りょうけん)容疑者(25)(殺人容疑で再逮捕)に渡したと説明しているという。

 平山容疑者は佐々木容疑者の指示を受け、電気コードやガソリンなど事件に使う道具を準備し、車とともに実行役2人に渡していた。

 複数の関係者によると、佐々木容疑者は福岡県嘉麻(かま)市出身。2022年秋に同県飯塚市の繁華街でスナックの経営を始めたが、2か月分の家賃約20万円を滞納し、半年後に店を閉じた。同市内で別のスナックを経営する男性(29)は同じ頃、佐々木容疑者から「経営資金が足りない」と頼まれて10万円を貸したが、その後、音信不通になったという。男性は「人の懐に入るのが上手だった。ギャンブルで多額の借金を抱えていたようだ」と振り返った。

 佐々木容疑者は今年2月に上京し、上野の繁華街でガールズバーなどの客引きをしていた。宝島さん夫婦の会社のマネジャーだった関根容疑者とは、この頃に知り合ったとみられる。近くの飲食店を経営する男性は「2人は店先で毎日のように話し、仲が良さそうだった」と話した。