JR東海「ブレーキ操作も減速できず」保守用車両が衝突…“大動脈”東海道新幹線が停止

AI要約

東海道新幹線は22日未明に起きた保守用車両の衝突事故で浜松-名古屋の間で終日運休となり、混乱が続いている。

JR東海は午後8時からの記者会見で、事故で2人が重軽傷を負ったことを明らかにし、衝突した車両の状況を説明した。

現場では作業車両の衝突が起き、運転士ら2人が負傷したことが判明した。

JR東海「ブレーキ操作も減速できず」保守用車両が衝突…“大動脈”東海道新幹線が停止

東海道新幹線は22日未明に起きた、保守用の車両が衝突した事故の影響で、浜松-名古屋の間で終日運休となりました。混乱は今も続いています。

JR東海は午後8時から記者会見を行い、この事故で2人が重軽傷を負ったことを明らかにしました。衝突した保守用の車両については、ブレーキ操作は行われたが減速できず、時速40キロほどで衝突したと説明しました。

JR東海の会見

「この度、夏休みも始まったところだと思います。そんななか、始発から予定されたご旅行に大変なご迷惑を与えましたこと、深くおわび申し上げます」

「23日の始発以降ですけども、本日の最後までの列車の運転を見極めた後となりますが、現時点では初列車より計画通りで今進めてはおります。(Q.分かるのは何時ごろ)現時点でまだ時間が確定できていません」

現場では、事故から14時間ほど経ってようやく、脱線した車両が運び出されました。

日本の大動脈が始発から止まった影響はあまりに大きく、駅では夜になっても長い行列ができていました。

愛知へ帰宅予定の人

「(Q.この後はどうする)どうしようかな。まだ分からない。ホテルを探しても空いていないので。東京に泊まればよかったかな」

「東京も空いていないんじゃないの」

本当なら観光客でにぎわう京都のホテルでは…。

クロスホテル京都 高見澤仁和支配人

「数件は当日のキャンセルが出ている。チェックインで5割ぐらいの客が来る時間に、2割ぐらいしか来ていない。(Q.もしかするとキャンセルも)その可能性もゼロではない。だいぶ不安」

京都駅のタクシー乗り場。いつも外国人観光客が行列を作っていますが、22日は乗客が少なく、逆にタクシーが行列になっていました。

タクシー運転手

「在来線からしか客が来ないので商売あがったり」

現場は愛知県蒲郡市。東海道新幹線・豊橋駅と三河安城駅の間です。

現場近くの住民

「振動が来た。ドーン、ガタガタと。ガス爆発か何かあったかと思った」

立ち往生したのはひと繋ぎの列車ではなく、2つの保守用の車両でした。2つの保守車両はセットで動くこともあるといいます。まず、砕石を積んだ車両が先を走ってどんどん線路にまいていきます。新たな石を追加しないと、振動による摩耗で小さくなっていくからです。

後ろに続く、もう1つの保守用の車両の役目は、砕石を突き固めてレールのゆがみを補正すること。ただ今回、この2種類の車両は一緒に作業していたわけではないとみられます。

JR東海によると、実際に作業していたのは砕石を突き固める車両だけでした。作業を終えて線路に止まっていたところ、豊橋の保守基地に戻っていた回送中の車両が衝突。何らかの原因でブレーキが利かなかったということです。

衝突した車両の運転士ら2人が負傷し、1人は首の骨を折る重傷でした。