90年代まで岡山―大阪走った「オレンジ」のバス、CFで復刻目指す…外観や当時の車内放送も再現

AI要約

神姫バスは、中国ハイウェイバス開業50周年を記念し、90年代まで活躍した「三菱エアロバス」の外観を復刻して特別運行を目指す。

特別運行では、当時の塗装を再現し、流行していたBGM入りの車内放送も再収録して流す。

CFで募った資金は特別運行の片道乗車券や神姫バスの特製グッズなどの返礼品として提供される。

 神姫バス(本社・兵庫県姫路市)は、岡山県津山市と大阪市とを中国自動車道で結ぶ「中国ハイウェイバス」の開業50周年を記念し、1983年に同路線で導入され、90年代まで活躍した車両「三菱エアロバス」の外観を復刻して特別運行を目指す。費用約300万円はクラウドファンディング(CF)で募るとし、31日まで協力を呼びかけている。

 同路線は1975年11月1日に開業した高速バス路線。三菱エアロバスは、それまでのバス車両より大きなフロントガラスを採用するなど洗練されたデザインが特徴で、長距離バスに適した広い座席など利用者からの人気が高かったという。

 同型車両は引退しており、今回は後継車両に当時の塗装を施して再現する。車体に同社カラーの「オレンジ」がふんだんに使われたデザインは90年代に変更されており、二十数年ぶりに復活する。また、特別運行では、当時の車内で流れていたBGM入りの車内放送を再収録して流す。かつて、カセットテープを再生して流していたものと同じ内容だという。

 CFの返礼品は、特別運行の片道乗車券が11月1日実施の津山―大阪間は3万円、同2日実施の宍粟市―大阪間が2万5000円で、車内に寄付者の名前が掲げられる。ほかに、神姫バスの特製ミニカー、実際のバス運行で使われた目的地などを示す「方向幕」や、「運賃表示機」などが用意されている。

 寄付の受け付けは、CF専用サイト「READYFOR」などから可能。すでに約160万円(6月27日現在)が集まっているという。

 同社は「懐かしい思い出を呼び起こしてもらいたいという企画。バスファンに限らず、多くの人に応援してもらえればうれしい」と期待する。

 問い合わせは同社バス営業課(079・223・1344)へ。