「パパのお嫁さんになりたい!」父の日の新聞記事が炎上、何がマズイのかわからない人が危ういワケ

AI要約

毎日新聞が父の日に合わせて掲載した記事がX上で不評を買っている。記事は「パパのお嫁さんになりたい!」という子どもの発言をビジネスに利用した企画を紹介していたが、批判を受けてタイトルが変更された。

記事の内容やタイトルが子どもらしい発言を利用して商業的な側面を強調した点に対して、SNS上から男女を問わず批判の声が上がっている。

子どもの純粋な発言を商品化する姿勢に対して不快感や違和感を持つ読者が多く、記事は喜びや感動を与えることが意図されたはずが逆効果となった。

「パパのお嫁さんになりたい!」父の日の新聞記事が炎上、何がマズイのかわからない人が危ういワケ

 毎日新聞が6月16日の父の日に合わせて掲載した記事がX上で不評を買っている。記事のタイトルは「『パパのお嫁さんになりたい!』 かなえる記念写真 父の日に好評」で、メイン写真にはウェディングドレス姿の幼い娘を抱き上げるタキシード姿の父親が写っていた。SNSでの批判を受け、現在は「『成長が何よりのプレゼント』 父娘の記念写真、父の日に好評」とタイトルが差し替えられている。一体どのような点が批判を呼んだのか。(フリーライター 鎌田和歌)

● 「こういうことじゃない!」 微笑ましいはずの発言がなぜ……

 まずはXでの批判の声を見てみよう。「こわい」「こういうことじゃない」「気持ち悪い」といった声が多く、「娘がいる俺でも気持ち悪いと思う」といった趣旨のコメントも散見されることからリプライや引用投稿で批判を寄せているのは、女性だけではなく男性(父親)もいるようだ。

 記事の内容は、関東圏などに多数店舗を持つフォトスタジオが仕掛けた、父と娘がどちらもドレスアップして記念写真を撮る父の日企画を紹介するものだった。「『母の日』より注目度が落ちる「父の日」だからこそ、写真でお父さんたちに喜んでもらいたいと企画」とある。

 記事内では撮影に来た客の親子について「まるで小さな花嫁さんのような娘を見て、スーツ姿のAさんは思わず「おーっ」と感嘆の声を上げた」(※記事中でAさんは実名)とあるものの、記事タイトルにあった「パパのお嫁さんになりたい!」という子ども視点のコメントはないことも批判が殺到した理由の一つのようだ。

 一昔前までは「パパのお嫁さんになりたい」という子どもの発言は微笑ましいものとして受け止められた。愛娘からこう言われて相好を崩した経験を持つ人もいるだろう。しかしそれはそれとして、子どもらしい幼い発言に大人が安易にビジネスとして乗っかってしまうことへの反発が、批判の中にはありそうだ。