広島市議会で自民の一部と維新が新会派 両党名を冠した名称に波紋も

AI要約

広島市議会で新会派「未来の風 自民・広島維新の会」が発足。自民市議2人と維新市議3人が合流し、包括的政策の実現を目指す。

自民党と維新の会が合流する珍しい事例であり、会派名に両党の名前が入る事態に驚きと違和感が広がっている。

維新との合流に関しては党内でも波紋が広がっており、会派名についてもそれぞれの意見があるようだ。

広島市議会で自民の一部と維新が新会派 両党名を冠した名称に波紋も

 広島市議会(定数54、欠員1)で6月、新会派「未来の風 自民・広島維新の会」が発足した。自民市議2人が日本維新の会の市議3人の会派に合流した形だが、両党の名を冠した会派名に自民側、維新側双方から驚きや懸念の声が上がっている。

 それぞれ1人会派だった自民市議の木村唯氏(南区)と亀井一夫氏(安佐南区)が、元々あった会派「広島維新の会」の大田智弘氏(南区)、福田心平氏(西区)、長井龍也氏(安佐南区)に合流し、1日付で新会派を結成した。幹事長には長井氏が就任。5人はいずれも昨年4月に初当選し、現在1期目の同期議員だ。

 新会派の趣意書では、「党派や立場を超えて、各党が持つ視点を融合させることによって包括的で実効性のある政策を実現させる」などとしている。

 市議会には最大会派の自民党・市民クラブ(14人)など、自民市議が所属する会派が複数ある。「自民党と維新の会で会派を結成するのは全国的に見ても例があまりないのではないか。あえて維新と組む理由がわからず、違和感がある」と自民市議の1人は疑問を呈す。

 維新内部で波紋を呼んでいるのは新会派の名称だ。同党関係者によると、党本部には当初、「広島維新の会・至誠会」の名称で申請されており、5月に決裁が下りていたという。だが、ふたを開けてみると、新しい会派名には「自民」の2文字が入った。

 この関係者は「自民と維新の名前がどちらも入った会派名なんて聞いたことがない」と驚きを隠さない。