乱高下相場は「高配当銘柄」の仕込み時…!プロ厳選・全力でグリップしたい「珠玉の日本株」ベスト10

AI要約

株式市場が波乱含みとなる中、3月期決算企業の本決算が意識される時期に増配期待銘柄を探すチャンスが到来。

三菱HCキャピタル(8593)は航空機リースなどを提供し、2025年の業績が期待される高配当銘柄。

明豊ファシリティワークス(1717)は建設コスト上昇を受けて好調な支援事業を展開し、業績も安定している隠れた高配当銘柄。

乱高下相場は「高配当銘柄」の仕込み時…!プロ厳選・全力でグリップしたい「珠玉の日本株」ベスト10

 ここにきて株式市場が波乱含みとなってきた。

 昨年の日経平均はほぼ一本調子で上昇を続け、今年に入って史上最高値を更新、日経平均4万円も突破した。ところが春先から変調をきたす。

 アメリカの利下げが遠のいたことによるNYダウの下落、そして中東情勢の緊迫化が日経平均の下落に拍車をかけた。株安の連鎖は世界に広がり、いつ下げ止まるか見通せない状況だ。

 この調整と乱高下をピンチととらえるか、チャンスととらえるか。私は、新規の仕込みを探るいい機会だと思っている。買い出動は下げ止まりを確認してからになるが、いまからでも物色対象を絞っておきたい。

 そして日本の上場企業で最多の3月期決算企業の本決算が意識され始めるころでもある。意識されるのは2025年の業績だ。とりわけ配当にも注目が集まる。市場が低迷しているときには、個別銘柄に物色の矛先が向くことになる。

 そこで今回は、増配期待銘柄をキーワードに有望銘柄を探ってみたい。

 まずはリース業界から、高配当銘柄として人気の三菱HCキャピタル(8593)を推そう。

 リースでは国内最大級。法人や官公庁向けにリースなどファイナンスソリューションを提供。航空機リースや航空機エンジンリースなども行ない海外展開にも積極的だ。

 旅客の回復を背景に航空機関連が好調で2023年3月期、2024年3月期ともに営業増益、2025年3月期も連続増益の公算となっている。最高純益も更新。コロナ禍終焉による旅客需要拡大が寄与する。年間配当は前期33円に対し、2024年3月期は37円の予想。

 さらに既存ビジネスをさらに進化させるべく、次世代エネルギー事業を展開するEuropean Energy A/S社(デンマーク)に出資。グリーン水素やグリーンアンモニアなどグリーンエネルギー分野に進出する。5月15日の本決算発表が待たれる。

 株価は昨年一本調子で上昇し、9月に1088円の年初来高値をつけたあと、調整局面を迎えている。なお高値圏にありながら割安感もあり、将来性を考えると上値余地は大きい。

 一方、「隠れ高配当銘柄」で言えば、庁舎や学校、工場などの建設・移転を支援するサービスを展開する明豊ファシリティワークス(1717)はどうだろうか。建設コスト上昇が追い風で顧客の新築、改修、拠点統廃合などの支援事業が好調。製造業の国内回帰や脱炭素対応需要も業績に寄与。

 業績も好調だ。2月5日に業績の上方修正を行なったばかりだが、2024年3月期も増収増益の見込み。合わせて配当予想も期初の計画から2度目の引き上げが行われ、期初の年間配当32円から35.5円となった(前期は31.5円)。

 上昇を続け2月に958円の高値をつけた株価は、その後調整局面に入っている。800円台半ばでの値動きだが、2025年3月期の増収増益予想、連続増配の期待はまだ株価に反映されていない。5月14日の本決算発表が楽しみな銘柄だ。