「えっ…」夏の車中泊は危険!? キャンピングカーでも注意するべきことは? 暑さ対策と守るべきマナーとは

AI要約

車中泊キャンプの魅力やメリット、夏の車中泊での注意点について

エアコンの適切な使用方法や暑さ対策、日差し対策について

車内での血行不良やエコノミークラス症候群への注意、予防方法など

 好きな時間に好きな場所に移動でき、自由に旅することが魅力の車中泊キャンプ。

 テントを張るキャンプに比べると、本格的な装備が必要ないため、アウトドアとしては比較的ハードルが低いことも人気の要因となっています。

 さらに、ホテルや旅館に泊まって旅行をするより宿泊費が抑えられることもメリットのひとつです。

 そして行楽シーズンの夏になり、車中泊でのお出かけを考えている人も多いでしょう。

 しかし、夏の車中泊にはもちろん、注意しなくてはならないこともあります。

 夏は夜といえど、外気温は高く車内の温度も上がります。寝ている間に自分でも気づかずうちに熱中症や脱水症状を引き起こしてしまうことも。

 また、車中泊の場合、異変があってもその状況に周囲が気づいてくれない可能性もあります。

 そのため、涼しい環境を作り、しっかりとした暑さ対策が重要といえます。しかし、ここで注意したいのが「エアコンの使い方」です。

 「エンジンをかけっぱなしにしてエアコンをかけ続けていれば大丈夫」と考える人もいますが、長時間エンジンをかけていると一酸化炭素中毒のリスクや周囲への騒音や排気ガスなどの問題が発生します。

 そもそも一晩中エンジンをつけているのはマナー違反で、規約により長時間のアイドリングを禁止しているキャンプ場も多くあります。

 それでは、どのようにエアコンを使用すればいいのでしょうか。クルマでの旅行を支援している『くるま旅クラブ』の担当者は次のように話します。

「一般車では、ポータブルバッテリーから電力を供給して使うことがおすすめです。外部のバッテリーを使い、ポータブルクーラーで車内を冷やすか、サーキュレーターでクルマの中と外の空気を循環させれば、エンジンをかけずに暑さ対策をすることができます」

 ポータブルクーラーは通常のカーエアコンに比べると冷却能力は劣る傾向にありますが、コンパクトで持ち運びしやすいことが特徴です。

 車中泊では狭い空間でエアコンを使用するため、便利なアイテムとして重宝されます。

 他にも、体の蓄熱を避けるために、通気性の良い衣服を着用したり、冷たいタオルや枕を準備しておくといいかもしれません。

 さらに、気をつけなくてはならないのが「日差し」です。直射日光にあたると、エアコンを使用していても体温が上がり、熱中症や脱水症状のリスクは高まります。

 日陰になる場所を探して駐車したり、サンシェードを用意して対策を講じることも大切です。

 また、駐車場所を選ぶ際には、標高の高い場所や湖畔などの、風通しが良く気温が下がりやすい場所で車中泊をすることがのぞまれます。

 事前に行き先となる場所を調べ、どこが車中泊をするのに適した場所なのか把握しておくといいかもしれません。

 

 夏の車中泊には暑さ対策が重要ですが、ほかにも車中泊をする上での注意点はあります。前出の担当者は次のように話しました。

「キャンピングカーや車中泊用にカスタムしたクルマは、一般乗用車と比べると室内空間が広いかもしれませんが、普段寝ている布団やベッドよりは狭い場所になります。そのような空間に長時間いると、エコノミークラス症候群になる可能性が高まります」 

 エコノミークラス症候群とは、食事や水分を十分に取らない状態で、狭い場所に長時間座ることで血行不良により血栓ができやすくなるものです。

 血栓が血管を流れ、肺に詰まって肺梗塞になってしまうなどの危険があるので、予防が非常に大切になります。

 十分に水分をとることや飲酒や喫煙を極力控えること、ストレッチなどが予防として効果的です。

※ ※ ※

 夏の車中泊ではエアコンを効果的に使ったりこまめな水分補給などの暑さ対策をする必要があります。適切な気温や環境に注意して安全な場所でのぞむようにしましょう。

 一方で、くるま旅クラブでは酷暑の中、無理に車中泊をすることはおすすめしていないようです。場合によっては日程を変更し、暑さがおさまってから出かけるというのもひとつの手です。