JR北海道シカ・クマ被害“過去最悪”の数値に「列車でもクマは無理!」

AI要約

2023年度のJR北海道列車運行の影響件数について発表がありました。シカ衝突件数は3145件で記録更新、クマの発見・衝突件数も過去最高の71件となっています。

列車とシカ・クマとの衝突時の処理方法や影響について説明がありました。クマ処理には時間がかかるため、熊キャッチャーを使用していることが紹介されています。

保線所の作業員を呼び出し、搬出作業を行う際、運転見合わせや修理が必要になる場合もあることが述べられています。

JR北海道シカ・クマ被害“過去最悪”の数値に「列車でもクマは無理!」

 JR北海道は2024年7月19日、シカ・クマの衝突などが原因による2023年度の列車運行の影響件数について発表しました。

 2023年度はシカ衝突件数に関しては3145件で、2022年度の2881件を上回り、記録を更新したとのことです。6年間の平均件数は2452件となっており、平均も大きく上回ります。

 また、クマの発見・衝突件数に関しても71件となっており、2022年の63件を大きく上回り過去最高となりました。なお、路線別では根室線が最多となっており14件です。

 シカやクマと衝突した場合の処理は、基本的に列車無線等で保線所の作業員を軽トラック等で呼び出し、搬出することになります。現場の状況によっては時間を要するほか、列車に不具合が見つかれば、数日間運転を見合わせることもあります。

 特にクマの処理には時間を要するため、列車の運行に支障をきたさないよう、保線用のモーターカー200形に「熊キャッチャー」を搭載。クレーンゲームのアームのような形状の器具で、クマの身体を吊り上げる装置です。同装備は、1tもの巨大ヒグマにも対処可能で、宗谷本線の美深駅、幌延駅、天塩中川駅と石勝線の新夕張駅に配備されています。