米アップルの独禁法違反訴訟、原告の訴え棄却=米連邦地裁

AI要約

米アップルがスマートフォン「iPhone」のアプリ開発技術を制限し、価格を引き上げたとして提起された集団訴訟が、カリフォルニア州の連邦地裁で棄却された。

原告側はアップルが競合するアプリ開発者を妨害し、反トラスト法違反と主張していたが、適格性が認められなかった。

アップルは独占禁止法違反を否定し、競争の激しい市場において価格が適正であると主張している。

米アップルの独禁法違反訴訟、原告の訴え棄却=米連邦地裁

Mike Scarcella

[11日 ロイター] - 米アップルがスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」で使えるアプリ開発のための技術を制限し、同スマホ価格をつり上げたとして、米カリフォルニア州の住民らが同社を相手取り起こした集団訴訟で、同州の連邦地裁は11日、原告側の訴えを棄却した。

原告側はアップルがグーグルや他のブラウザー開発企業と違法な契約を結び競合するアプリ開発者の技術を妨害し、反トラスト法(独占禁止法)に違反していると主張。しかし、同連邦地裁のリチャード・シーボーグ判事は現時点での原告適格を認めなかった。

原告はカリフォルニア州やイリノイ州の住民3人。アップルの「アプリとサービスを巡る閉鎖的なエコシステム(経済圏)」を非難し、アプリ開発業者へのレンダリングエンジン「WebKit(ウェブキット)」使用の義務付けをやめるよう求め1月に提訴していた。

アップルはコメントの求めに応じなかった。原告側の弁護士もコメントを控えた。

アップルは反トラスト法違反を否定。6月には法廷で、「アップル製品の価格は人為的につり上げられてはいない。当社が直面している同業他社との激しい競争を鑑みれば、競争力のあるものだ」と反論した。