パナソニック、出力2倍になった純水素型燃料電池

AI要約

パナソニック エレクトリックワークス社が業務用途向けに高純度水素型燃料電池を発売。最大出力は9.9kWで、発電時の熱はお湯として活用可能。

アプリを使用して発電出力を調整可能で、複数台連結することで柔軟な発電計画が立てられる。メンテナンスのしやすさや設置環境の幅も向上。

イニシャルコストとライフサイクルコストを低減し、設計寿命を延ばすことでコスト面でも優れた製品。

パナソニック、出力2倍になった純水素型燃料電池

パナソニック エレクトリックワークス社は、高純度の水素と空気中の酸素との化学反応で発電する、三相三線に対応した純水素型燃料電池「H2 KIBOU FC-H99RJR1P」を、業務用途をターゲットに12月に発売する。

新製品は、2023年6月に発売した「H2 KIBOU FC-H50MJD1P」のアップデートモデル。ユーザーからの要望に応え、最大発電出力を現行の5kWをベースに、約2倍の9.9kWまで高めたという。複数台連結することで発電出力をさらに上げることも可能。発電時に発生する熱は貯湯設備で集約することで、工場やビルなどでお湯として利用できる。

さらにアプリを使用し、発電出力を1kW刻みで調整可能になった点も特徴。複数台連結させることも可能なため、様々な需要変動が予想される工場などで柔軟な発電計画を立てられるという。

また機器構成を見直し、メンテナンス面を機器前面のみに変更することで、設置スペースを現行機と比べて53%削減。設置環境温度も下限-15℃までとなり、加えて高地(標高1,000m)、耐塩害仕様にすることで設置自由度がアップしたという。

このほかシステム全体の構成を見直したことで、イニシャルコスト(kW単価)を低減。設計寿命を9万時間から10万時間に延伸し、総点検停止までの期間を現行機の10年から15年に拡大することで、ライフサイクルコスト(kWh単価)低減にも貢献する。