100%ヘッジの株式ETF、ブラックロックが投入-活況の市場に参入

AI要約

ブラックロックが相場急落時のリスクをヘッジしながら株価上昇に乗るETFを導入

投資家は1年間保護を受けながらS&P500指数の上昇にも恩恵を受けられる

バッファーETFは人気を集め、ディフェンシブ志向の投資家にとって魅力的な選択肢となっている

(ブルームバーグ): ブラックロックは、相場が急落した場合のリスクを100%ヘッジしながら株価上昇に乗る方法を提供する上場投資信託(ETF)を投入した。

iシェアーズ・ラージキャップ・マックス・バッファー・ジュンETFは、銘柄コードMAXJで1日に取引を開始した。同ETFはオプションを使い、下落に対する100%のヘッジを1年間提供する。S&P500種株価指数の上昇に対しては10.6%まで恩恵を受けられる。

このような商品は、成長と収益見通しに対する懸念が高まる中でも株価の記録的な上昇から利益を得たい投資家にとって魅力的だ。米連邦準備制度理事会(FRB)は金利高止まりを示唆しており、米大統領選挙は市場に新たな不確実要素をもたらし得る。

「バッファーETF」と呼ばれる確定収益型ETFによく見られるように、MAXJの投資家はファンドの存続期間、この場合は取引開始日から12カ月、投資を維持した場合にのみ、完全な保護を約束される。1年後に、換金するか次のシリーズにロールオーバーすることができる。

ブラックロックの米国iシェアーズ商品責任者、レーチェル・アギーレ氏はインタビューで、バッファーETFについて「市場の成長と上昇を捉える機会を得られると同時に下落に対する保護を得られるという意味で、現金や米国債のような商品の代替とみなすことができる」と述べた。

ブラックロックの発表によると、同社はこのETFを3カ月ごとに発行する予定で、次回は10月1日に開始、その後来年1月と4月に発行する予定だ。上昇率の上限は1年の期間終了時に自動的にリセットされる。

ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)によると、バッファーETFの資産残高は460億ドル(約7兆4000億円)に達し、2022年10月以来約3倍に増加している。

ディフェンシブ志向の投資家は米財務省短期証券(TB)で高いリスクフリーリターンを得ることができるが、アギーレ氏は株式が再び上昇した場合バッファーETFはそのようなリターンを余裕で上回ると述べた。